プレスリリース

「貨幣を介さない交換経済は可能か?」笹原晃平によるプロジェクト型アート作品《社会実践ポストポン》が、仙台・定禅寺通で新たな展開。

リリース発行企業:株式会社ポストポン

情報提供:


「ポストポンの中央分離帯」DM

株式会社ポストポン(代表取締役:笹原晃平)は、2026年9月24日(木)から開催される「定禅寺アートストリート2026-2027」の秋会期に参加し、定禅寺通を舞台に「ポストポンの中央分離態」を発表します。本企画は、2023年に始動した《社会実践ポストポン》の新たな展開として、2026年10月4日(日)まで実施されるものです。

本企画では、定禅寺通と晩翠通の交差点付近に「チケットセンター」と「ギャラリー」を開設します。地域の子どもたちはチケットセンターでチケットを受け取り、街の協力店舗を訪れて無料で食事をします。使用されたチケットは回収されたのち、額装作品として「ギャラリー」にて展示・販売されます。ぜひ実際に街を歩きながら、チケットと人々が行き交うことで生まれる《社会実践ポストポン》の新たな展開をご覧ください。

■ 展覧会:定禅寺アートストリート2026-2027
■ 企画名:ポストポンの中央分離態
■ アーティスト:笹原晃平
■ 期間:2026年9月24日(木)~10月4日(日)
■ 会場:定禅寺通・晩翠通交差点付近 特設ギャラリー
■ 参加費:無料
《社会実践ポストポン》とは?
《社会実践ポストポン》は、アーティストの笹原晃平が発案し、せんだいメディアテークの「せんだい・アート・ノード・プロジェクト」との協働を通して制作されたプロジェクト型アート作品です。

「貨幣を介さない交換経済は可能か?」という問いを起点に、地域の子どもたちへの食事の提供、飲食店との貸し借り、使用済みチケットの作品化と販売、そしてその収益の還元まで、一連の循環そのものを作品としています。

ポストポン(英:postpone)という単語には、「先送りする」「延期する」という意味があります。すぐに清算して関係を終わらせるのではなく、清算を先送りすることで関係を持続させる。その仕組み自体が、このプロジェクトにおける表現の一部となっています。

子ども、飲食店、作品購入者、株主など、異なる立場の人々がチケットを介して関わりながら、食事から作品へ、作品から再び街へと価値が循環していく。その過程を通して、貸し借りや信用によって生まれる関係を可視化します。










子どもが都市を知るためのワーキンググループ a.k.a. ご飯をたべるプロジェクト

パンフレット

《社会実践ポストポン》では、2023年9月からこれまで、「ワーキンググループ a.k.a. ご飯をたべるプロジェクト」と題したワークショップ形式の実証実験を3度行いました。累計実施期間は14日間、参加した子どもは計133名、配布したチケットは計433枚、参加店舗は13店舗となっています。各回で得たフィードバックをもとに、少しずつ規模を拡大してきました。

今回の「ポストポンの中央分離態」でも、同様の形式で実施します。今回は過去最長となる11日間、過去最多となる14店舗に「加盟店」としてご協力いただきます。これまでと同様に、期間中は地域の小中学生を対象に、子どもたち自身が訪れる店舗を選び、チケットを使って自由に飲食することができます。

営業時間や提供メニューなどは、各店舗の通常営業に準拠します。状況によっては、企画を途中で中断する場合があります。各日の実施状況については、チケットセンターにてお問い合わせください。

表現メディアとしての株式会社
これまで、アーティスト、研究者、ギャラリスト、芸術祭ディレクターといった芸術関係者のみならず、経済学者、文化人類学者、福祉領域の実践者など、隣接領域の専門家によるメンタリングを実施してきました。加えて、弁護士、税理士、行政書士、中小企業診断士など各種士業の方々にも度重なる相談を行い、ひとつのアート作品をつくるプロセスとして、慎重に検討を重ねてきました。

そして2025年10月、発案当初から構想していた株式会社ポストポンを設立。絵画、彫刻、インスタレーション、VR、AR、あるいはAIによる描画などとは異なり、「株式会社」という既存の社会制度そのものを表現メディアへと転換することで、アートをめぐるエコシステムの再構築を試みています。


Mandara of the POSTPONE by Kohei Sasahara


また、この株式会社は、プロジェクトを運営するための母体であると同時に、株式の発行や保有など、株式会社がもつ制度そのものを作品の仕組みとして取り込んでいます。
※現在、株主の公募は行っておらず、本イベント告知およびプレスリリースは、株主の募集を目的とするものではありません。

そこでは、作品の所有者もアートコレクターだけに限定されません。作品を購入する人だけでなく、子どもたちに食事を提供する飲食店なども、株式を保有することで、プロジェクトそのものをともに所有する存在となります。

個人による作品の「所有」と、複数の参加者によるプロジェクトの「共同所有」を重ね合わせることで、誰が「表現」を所有し、保管し、公開するのか、その境界を組み替えていきます。私有財産による富の貯蔵を前提とした資本主義経済の仕組みを利用しながら、その内部に「コモンズ(共有地)」のような状態をつくることで、貨幣価値を超えた「交換」のあり方を探ります。

こうした試みを、経済・福祉・文化人類学といった領域を横断しながら、アートという実験の場で展開します。同時に、アートそのものに対しても、作品の所有、流通、価値形成のあり方を問い直す実践として位置づけています。


POSTPONE Delivrable Pieces 《Coke and Beef Tongue》, Kohei Sasahara, 2024, 個人蔵

POSTPONE Delivrable Pieces 《Grilled eel on rice, served in a box》, Kohei Sasahara, 2024, 個人蔵

「ポストポンの中央分離態」の見どころ
「ポストポンの中央分離態」というタイトルは、舞台となる定禅寺通の「中央分離帯」と、《社会実践ポストポン》で使用時に中央から切り離されるチケットを重ね合わせたものです。

東西の交通を隔てながら、その間に遊歩道という魅力的な都市空間を生み出す定禅寺通の中央分離帯は、緑に約束された都市の余白として、「杜の都」の象徴のひとつとなっています。また、二つに分けられ、その隙間を残したまま額装されるチケットは、子どもや出来事が都市を移動した痕跡を留めます。両者には、分けることで生まれた「空白」が、新たな価値を生むきっかけになるという共通点があります。

本企画では、こうした「空白/余白に本質を見出す」という態度を手がかりに、チケットという小さな紙切れから、作品、展示会場、展覧会、そして都市へとスケールを横断し、それらが渾然一体となるプロジェクトを展開します。

開催概要




参加企画名:「ポストポンの中央分離態」
会期:2026年9月24日(木)~10月4日(日)
時間:10:00~18:00(チケットセンターは17:00まで)
会場:定禅寺通・晩翠通交差点付近 特設ギャラリー
問い合わせ:Gallery TURNAROUND Tel:022-398-6413
詳細:https://jozenjiart.rojo.jp/artists/sasahara-kohei.html

アーティストについて
笹原晃平(ささはら・こうへい)
1984年東京都出身。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科卒業。周辺環境への取材とその場の関係性の構築から出発し、プロジェクト作品やインスタレーション作品を制作する。表現メディアに固執せず、様々な方法論で制作を行う一方、一貫して「人間の生活」を探求することにより、美術のみならず人類学や建築学などの総合的な分野への接続を試みている。現在、株式会社ポストポン代表取締役、東北芸術工科大学芸術学部美術科洋画コース(アート&デザイン領域)准教授。
URL:https://arahasas.com



photo : MATSUBAYASHI TENG

《社会実践ポストポン》に関するお問い合わせ
株式会社ポストポン
 代表取締役:笹原晃平
 住所:宮城県仙台市青葉区中央2-11-19 仙南ビル4階-A
 URL:https://pstpn.jp/

「ポストポンの中央分離態」に関するお問い合わせ
Gallery TURNAROUND
 Tel:022-398-6413

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