米粉を使った「88スイーツ」完成で試食会-来年1月から販売へ

「88スイーツ」第1弾・米粉のポルボローネ(写真手前)。試食会には今後の商品展開を予定する試作品も

「88スイーツ」第1弾・米粉のポルボローネ(写真手前)。試食会には今後の商品展開を予定する試作品も

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 仙台市役所で12月6日、アレルギー特定原材料を使用しない米粉スイーツ「88(エイティエイト)スイーツ」の完成試食会が開かれた。

「ポルボローネ」を食べたかもしれない?支倉常長

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 88スイーツは、「米粉の消費拡大」「食物アレルギーを抱える方にも安心して食べられる商品の提供」「授産施設の方々の工賃アップ」を目的に、仙台クリエイティブ・クラスター・コンソーシアムの認定プロジェクトとして開発がスタート。市内の洋菓子店「プルミエール」(仙台市青葉区錦町1)、授産施設「すていじ仙台」(泉区高森7)、「仙台ロイヤルパークホテル」(寺岡6)のほか、宮城大学食産業学部など産学官の連携により試作を進めてきた。

 第1弾の商品として選んだのは、スペイン・アンダルシア地方の伝統的な焼き菓子・ポルボローネ。小麦粉、バター、アーモンドパウダー、砂糖を混ぜて生地を作り焼き上げるもので、ほろほろと崩れやすい口当たりが特徴。今回は小麦粉を米粉に、バターをショートニングに置き換えた。仙台ロイヤルパークホテル・シェフパティシエの野田達也さんは「本来は小麦粉をいってグルテンの働きを抑える必要があるが、米粉にはグルテンがないためポルボローネの生地の素材として最適だと考えた」と話す。

 単純な製法のため授産施設利用者による生産も可能で、「プロジェクトの複合的な背景と目的をすべてクリアした菓子」と仙台市産業振興課の久本久さん。「16世紀にはスペインですでに作られていたとされ、そのころに現地の土を踏んでいる支倉常長が食べた『かもしれない』」。

 関係者や報道陣が集まった試食会には奥山恵美子市長も出席し、ポルボローネや今後の商品展開を予定する試作品を味わった。「(ポルボローネは)サクサクとした食感で、口の中で溶けるとあっさりとした甘みが広がる。日本で古くから食べられている米が原料なので、日本人の体質に合って、みんなで安心して食べられるのも良いのでは」などの感想を口にした。「口の中で崩れる前に『ポルボローネ』と3回唱えられれば幸せが訪れる」という言い伝えがあると聞き、「また次の商品の試食会が開かれますように(笑)」とも。

 「プルミエール」、「すていじ仙台」が運営するレストラン「かりよん」、「仙台ロイヤルパークホテル」の3店で来年1月から販売を予定する。価格未定。

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