仙台市内を中心に飲食店約20店舗を展開するハミングバード・インターナショナル（仙台市青葉区本町2）と1923（大正12）年創業の仙台中央タクシー（宮城野区扇町5）が4月15日、タクシーを活用したフードデリバリーサービス「タクデリ」を始めた。

デリバリーメニューを掲載したチラシ

　新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛で店を利用できない人に、出来たての料理をタクシーで届ける。来店数が激減している飲食店と乗客数が激減しているタクシー会社が、現状を打破するためにそれぞれの持つリソースを生かして企画した。

　配達は、本来の業務を妨げない範囲内でタクシーの機動性を活用し役務提供を行う救援事業「便利タクシー」を活用。「買い物（飲食品）の代理購入・受け取り・お届け」として、8月末までの期間限定で実施し、需要を見て期間延長も検討する。

　メニューはハミングバード・インターナショナルが手掛ける各飲食店から、定食、オムライス、ピザ、ドリア、アジア料理、カレー、サラダ、サイドメニュー、オードブルなど約50種類をそろえる。勾当台公園内の「Route 227s' Cafe TOHOKU（ルート ニーニーナナ カフェ トウホク）」（青葉区国分町3）で調理して提供する。

　利用者はメニューチラシを見て品を選び、仙台中央タクシー配車センター（TEL 0570-057-818）へ電話して注文と買い物代行を依頼。仙台中央タクシーは店に注文内容を伝えた上でタクシーを同店に配車し、品を受け取って専用のボックスに入れ、利用者の自宅前まで届ける。利用者に商品を取りに出てきてもらい、代金と引き換えに受け渡す。

　1回2,000円以上の注文が必要で、別途送料500円がかかる。支払いは現金または決済アプリ「Pay Pay（ペイペイ）」に対応。配達エリアは同店から4キロ圏内。注文から配達までの時間は45分～1時間30分を想定し、事前予約による時間指定にも対応する。

　ハミングバード・インターナショナルの青木聡志社長は「困っている飲食店と困っているタクシー会社が、自粛で困っている消費者に向けて行うサービス。3者それぞれがウィンウィンとなる形で展開したい」と意気込む。

　メニューチラシはウェブサイトでも見られる。