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仙台空港、4月中に再開へ-不眠不休の復旧作業で民間機の運航可能に

仙台空港の復旧作業は米国のテレビニュースでも大きく報道されている(在日米軍広報サイトより)

仙台空港の復旧作業は米国のテレビニュースでも大きく報道されている(在日米軍広報サイトより)

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 震災被害で閉鎖中の仙台空港(宮城県名取市)が4月中に再開する。

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 国土交通省の市村浩一郎政務官が4月5日、仙台市内での記者会見で伝えたもので、同空港の復旧作業は滑走路を中心に進んでおり、今月中には民間機の発着を再開できる見込みだという。運航便数、空港設備、旅客サービスなどは限定的となるが、被災地と全国を結ぶ航空輸送の拠点として「早く開けることが大事」としている。

 同空港は3月11日の東日本大震災による大津波でほぼ水没し、壊滅的な被害を受けた。しかし米海兵隊らを中心にした復旧チームがすぐに作業に着手。16日には土砂とがれきに覆われた滑走路の半分にあたる1,500メートルが限定的に機能を回復し、翌17日より米軍と自衛隊などの200機以上の救援機が発着している。現在は3,000メートルの滑走路と施設の一部も復旧。一時的に米軍に委ねていた航空管制業務も空港側に戻り、民間機運航再開へのめどがついた。

 米軍の復旧作業チーム責任者のロバート・ゲルブラクト大尉が「(現場到着時は)まるで1,000年間放置されていた空港の遺跡のようだった」と語った仙台空港が驚異的なスピードで今月中に再開することは、同チームの不眠不休の作業の結果。米軍内でも「これまでに培った緊急時の空港設備の整備・復旧技術のたまもの」と評価されているという。

 同空港再開後の運航スケジュールなどは未定だが、ANAとJALは既存の定期便に加え羽田~仙台線を約26年ぶりに小型機による臨時便で復活させる計画を伝えており、被災地の復興活動の支援と経済活動の拡大に貢献することが期待されている。

 同空港の復旧により東日本大震災で被災した東北地方の空港はすべて業務を再開することになる。(取材協力=みんなの空港新聞)

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