全国行脚中の「貧乏大学院生」社長、仙台入り-牛タンで英気

「ヴィレッジヴァンガード 仙台ロフト」の担当者に自著を売り込む「貧乏大学院生」黒岩さん

「ヴィレッジヴァンガード 仙台ロフト」の担当者に自著を売り込む「貧乏大学院生」黒岩さん

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 書籍「出稼げば大富豪」(KKロングセラーズ)のPRで全国行脚中の著者・黒岩将さんが9月10日、仙台の書店でゲリラキャンペーンを行った。

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 奈良先端科学技術大学院大学に在籍する黒岩さんは昨年5月、ITベンチャー企業「ホープフル・モンスター」(奈良県生駒市)を設立。「婚活プログラム」などの開発を手がけるも収益は伸び悩み、昨年の年商は「わずか29万円」だった。

 同書はそんな「貧乏大学院生」社長の黒岩さんが、暴走族からバリ島屈指の大富豪へと上り詰めた日本人資産家「兄貴」に弟子入りし、その日常生活や言動などから学んだ24の成功理論を1冊にまとめたもの。大きな文字で日記調に書かれた「アイスコーヒーを片手に1時間くらいで読めるほどの『読みやすさ抜群本』」(黒岩さん)で、今年6月の販売開始から3カ月で1万部を売り上げた。

 黒岩さんはさらに多くの人に読んでもらいたいと、全国でのゲリラキャンペーンを決意。西日本で約200店舗を回った後「東日本編」に突入し、札幌・秋田・盛岡を巡回。同日昼過ぎ、白衣姿で「ぼく著者です。」の看板を首から下げ、仙台入りした。仙台の第一印象について黒岩さんは「街は都会で、人は意外にクールな印象。この格好で街を歩いていると『目をそらされる率』100%で、アウェー感たっぷり」と不安な様子も。

 それでも果敢に仙台駅周辺の4店舗をアポなし訪問した黒岩さんは、「不景気な時こそ読んでほしい」と、ビジネス書の担当者や店長に自著をPR。突然の訪問に引き気味の担当者をよそに黒岩さんは熱意と軽快トークで押し切り、「ヴィレッジヴァンガード 仙台ロフト」(仙台市青葉区中央1)では「ほぼ決定の方向で検討する」との好感触も得た。

 ちなみにこの日は「仙台牛たん振興会」が制定した「牛たんの日」。戦い終えた黒岩さんは市内の牛タン専門店で、次なる目的地・水戸に向けて英気を養った。「仙台ではじゃっかん冷ややかな目を向けられてくじけそうだったが、牛タンが僕を優しく包んでくれた(笑)」(黒岩さん)。

 同書は四六判350ページで、定価は1,680円。10月1日には第2弾を発行予定。

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