昭和20年代創業の駄菓子店、複合ビル内で再開業-常連客でにぎわう

TIC内に移転オープンした「さかえや」店内。70歳の宍戸洋子さんが1人で切り盛りする

TIC内に移転オープンした「さかえや」店内。70歳の宍戸洋子さんが1人で切り盛りする

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 1949(昭和24)年創業の老舗駄菓子店「COFFEE & TOY さかえや」(仙台市青葉区一番町4、TEL 022-222-2357)が常連客でにぎわいをみせている。場所は複合ビル「TIC(東一センタービル)」内。

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 2代目店主の宍戸洋子さんが切り盛りする同店。創業から60年間、一番町四丁目商店街の路面店で営業していたが、飲食店横町「東一連鎖街」の再開発に伴い一時閉店。現在70歳という年齢から1人で切り盛りすることに不安を感じていた宍戸さんだったが、家族に背中を押される形で昨年12月、同ビル内で再開業した。「毎日お店でお客さんと会話していたので、休んでいる間は何だかつまらなくて…寂しい気持ちもあった」(宍戸さん)。

 店舗面積は11坪。袋菓子、駄菓子、縄跳び、ヨーヨー、ビニールボール、キャラクター玩具など昔懐かしい商品が並ぶ。商品点数は、菓子=約150種類、玩具=約200種類。「前のお店の時は天井に届くぐらいあったの。でも今回は1人でも管理できるように少し控えめにした」と宍戸さん。「お買い物途中に一休みしてもらえるように」とカフェスペースも併設。カウンター7席を設け、有機栽培のコーヒー・紅茶・ジュースなど14種類を200~300円で提供する。

 以前は店頭で「天津甘栗」を販売し、飲み屋帰りの会社員から「甘栗のおばちゃん」と知られるほどの人気だったが、新店舗では消防法の関係もあり断念。再オープンを喜んで来店する常連客から「甘栗はないの?」と言われることも多いため、現在は宍戸さんが「市販品だけど食べてみておいしいと思った」袋詰めの「むき栗」(100円、300円)を販売する。

 再オープン後は以前からの常連客のほか、子どもから年配まで幅広い層が訪れ、緑の三角巾とエプロンに身を包んだ宍戸さんとの会話を楽しんでいる。宍戸さんは「年が年だからあと何年できるかわからないけど、楽しくやっていければ」とほほ笑む。

 営業時間は10時~19時。

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