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東北歴史博物館で「日本のわざと美」展 人間国宝170人の作品など190点

9月22日には重要無形文化財の「伊勢型紙」技術保存会による製作実演も。来場者はめったに見ることができない職人の技に見入っていた

9月22日には重要無形文化財の「伊勢型紙」技術保存会による製作実演も。来場者はめったに見ることができない職人の技に見入っていた

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 東北歴史博物館(多賀城市、TEL 022-368-0106)特別展示室で現在、特別展「日本のわざと美-重要無形文化財とそれを支える人々」が開催されている。

人間国宝による陶芸作品

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 「人間国宝」と呼ばれる重要無形文化財の保持者や保持団体の「わざ」と「美」を紹介する同展。陶芸・染織・漆・金工・木竹工・人形・手漉(す)き和紙・截金(きりかね)・撥鏤(ばちる)など、人間国宝約170人と14の重要無形文化財保持団体の作品約190点を展示。伝統工芸を支える道具や材料を製作・生産する選定保存技術も併せて紹介する。

 「重要無形文化財の『わざ』や、普段公開されることの少ない無形文化財を支える伝統的な技術・技能(選定保存技術)を知ることで、後世に守り継がれていくべきかけがえのない日本の財産を実感し、伝統工芸技術とそれを支える人々の現状に目を向け、『わざ』の保存に対して関心をお寄せいただく機会になれば」と同展担当者。

 主な展示作品は、色絵磁器・十四代酒井田柿右衛門「濁手枝垂桜文鉢」、友禅・森口華弘「友禅訪問着『精華』」(前期のみ)、蒔絵(まきえ)・室瀬和美「蒔絵螺鈿(らでん)八稜箱『彩光』」、日本刀・天田昭次「『刀』(銘 越後月岡天田昭次作之 平成八年仲春吉日)」(後期のみ)、截金・江里佐代子「截金飾筥『シルクロード幻想』」(前期のみ)など。前期(9月27日まで)と後期(9月29日~10月18日)で展示作品の一部入れ替えを行う。

 伝統工芸の愛好家のほか、華道や茶道、着付けをしている人など普段の特別展に比べて女性が多く訪れているという。同担当者は「日本の風土と美意識に根差し、各地域の文化に支えられ発展したわが国の誇るべき伝統工芸技術の数々を集結している。これだけ日本国宝の作品を一度に見られる機会もないので、年齢問わず多くの方々に見ていただければ」と呼び掛ける。

 開館時間は9時30分~17時(発券は16時30分まで)。月曜(祝日を除く)、10月13日休館。観覧料は、一般=800円、シルバー=700円、高校生=300円、中学生・小学生は無料。10月18日まで。

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