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閖上に「北限のしらす」メニュー提供するカフェ 地元水産加工業者が出店

「どなたでも過ごしやすく、親しまれやすいように」と木目を基調にまとめた店内

「どなたでも過ごしやすく、親しまれやすいように」と木目を基調にまとめた店内

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 名取市閖上の特産品「北限のしらす」を使った料理を提供する「café malta(カフェ マルタ)」(名取市、TEL 022-796-6930)がオープンして2カ月がたった。場所は閖上東地区の名取市震災メモリアル公園近く。

ストップと言うまで釜揚げしらすが追加される「釜揚げしらすプレート」

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 運営は、水産加工品の製造や販売を行うマルタ水産(名取市)。2018(平成30)年の宮城県水産加工品品評会で「北限の釜揚げしらす」が農林水産大臣賞を受賞した。「名取の新しい特産品であるシラスと、地元閖上の魅力を発信できるような拠点を作りたい」と今回、県の「沿岸部交流人口拡大モデル施設整備事業補助金(モデル観光集客施設設置型)」を活用し、10月26日に同店をグランドオープンした。

 店舗面積は、カフェスペース=約110平方メートル、物販スペース=約70平方メートル。「地中海リゾート」をイメージした店内に、カウンター、テーブル、ソファ席合わせて約30席を設ける。夏季限定でテラス14席も用意する。

 店の一推しは、「釜揚げしらすプレート」(1,280円)。特製洋風ライスの上に釜揚げしらすと卵黄をのせ、ユズポン酢風味のたれを添える。客がストップをかけるまで釜揚げしらすを追加する「追いしらす」を無料で提供する。同社専務の相澤太さんは「うちの店に来ないと体験できないようなインパクトのあるものをと考えたメニュー。『シラスをこんなに食べたのは初めて』と喜ばれる方も多く、シラスの存在感を感じていただけているようだ」とほほ笑む。

 シラスのメニューはこのほか、野菜の上にローストしたシラスをたっぷりかけた「マルタサラダ」(470円)、釜揚げしらすとバジルを合わせた「しらす&ジェノベーゼのスパゲッティ」(1,180円)、釜揚げしらすにマグロ、サーモン、アボカドを合わせた海鮮丼「しらす&ポキ丼」(1,280円)、厚めのパン生地ピザにちりめんしらすと生ハムをのせた「しらす生ハムピザ」(1,380円)などを提供する。

 相澤さんは「シラスはそのまま食べてももちろんおいしいが、何にでも合う名脇役。丼やパスタ、ピザなど、シチュエーションを選ばずに使える。カルシウム、タウリン、ビタミンが豊富で、健康にも美容にもいい。閖上のシラスを多くの皆さんに味わってほしい」と話す。

 「自家製ローストビーフ丼」(1,280円)、「旬の魚カツスパイシーカレー」「自家製ハンバーグプレート」(以上1,350円)などの丼・ご飯・カレー・パスタ・サラダ、「自家製クリームチーズプリン」「自家製ガトーショコラ」(以上480円)などのデザートも用意。ドリンクは、コーヒーや紅茶、ジュース、フロート、ビール、ワインなどをそろえる(価格は全て税別)。

 物販スペースも併設し、閖上水産加工業組合の若手グループ「yuriage suns(ユリアゲサンズ)」と連携し水産加工品を販売。シラス加工品をはじめ干物、切り身、漬け魚、フライ、かまぼこ、缶詰など60~70種類をラインアップする。

 カフェの客単価は1,300円前後。客層は20~30代の女性を中心に想定していたが、年代性別問わず幅広い客が利用しているという。閖上のシラス漁期は7月からで、来年は「朝捕れの生シラスを使ったメニューなども考えていきたい」と相澤さん。「店を通してシラスを100パーセント楽しめる食べ方を提案していきたい。新しく捕れるようになったシラスを新しいカフェで味わっていただき、新しい閖上の魅力をいっぱい感じていただければ」と呼び掛ける。

 営業時間は10時~17時。水曜定休。年末年始の休みは12月29日~1月6日(物販は12月31日午前まで営業)。

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