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「むすび丸」柄のバンダナ、仙台のNPOが発売-売り上げで震災記録を書籍化

「こけしのしまぬき」で販売している「むすびあい」バンダナ

「こけしのしまぬき」で販売している「むすびあい」バンダナ

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 NPO法人「20世紀アーカイブ仙台」(仙台市宮城野区田子1、TEL 022-387-0656)が6月11日、むすび丸柄の「むすびあい」バンダナを発売した。

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 市民が残した写真・映像などの記録を郷土資料として収集・アーカイブするとともに、世代間コミュニケーションの場を提供する活動を行う同NPO。昭和30年代~50年ごろの仙台の風景を収めた写真集「クラシカル センダイ」の発行や、8ミリフィルム上映会、写真展示会などを行ってきた。

 東日本大震災発生後、ツイッターやフェイスブックでの呼び掛けを通して市民・県民から写真を収集。「この震災を風化させることなく後世に伝えること」を目的に、4月4日に震災アーカイブサイト「『3.11』市民が撮った震災記録」を開設。現在まで約70人から7000枚の写真が寄せられ、うち約650枚を公開している。同NPO副理事長の佐藤正実さんは「阪神淡路大震災では収集開始の遅れが資料の散在を招いたと聞き、急いで取りかからなければいけないと思った」と話す。

 寄せられた写真を書籍化するために今回、同商品を企画。一面にむすび丸のイラストと「むすびあい。」の字をプリントした黄色いバンダナで、地元の老舗染物店「永勘染工場」(若林区南染師町)が製造。サイズは52センチ四方。1500枚の限定生産で、売り上げを書籍化の費用に充てる。「被災者と支援者の心を結ぶ『幸せのバンダナ』。ぜひ全国の方に支援いただきたい」と佐藤さん。発売から既に300枚が売れている。

 書籍は年内の発行を目指す。新聞社など報道機関による写真集とは異なり、「あくまで生活の中の震災記録として、市民の力が結集した取り組みとなる」と佐藤さん。提供者から写真に込められた思いを聞き取り、併せて掲載したいと考えているという。

 価格は1,500円。「こけしのしまぬき」本店(青葉区一番町3)、エスパル店(中央1)で販売するほか、通販でも扱う(別途送料200円)。

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