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劇団四季「キャッツ」仙台公演開幕へ-9年ぶり再演、追加公演も決定

舞台稽古の模様。劇場空間の中に鉄棒でトラスを組み、照明・音響の機材、舞台装置などをはめ込む「シアター・イン・シアター方式」を採用

舞台稽古の模様。劇場空間の中に鉄棒でトラスを組み、照明・音響の機材、舞台装置などをはめ込む「シアター・イン・シアター方式」を採用

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 東京エレクトロンホール宮城(仙台市青葉区国分町3)で4月23日、劇団四季のミュージカル「キャッツ」仙台公演が開幕する。

仙台公演の「ご当地ごみ」を手にする土屋茂昭さん

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 ノーベル賞作家T.S.エリオット(1888~1965)の猫詩集を元に、作曲家アンドリュー・ロイド・ウェバーさんや演出家トレバー・ナンさんによって作られた同作。ロンドンで1981年に開幕以来、世界36カ国で上演している。

 国内では1983(昭和58)年に劇団四季が初上演し、以来30年、東京、大阪、名古屋など9都市で延べ18公演を実施。総公演数約8400回以上、総入場者数840万人以上を記録。仙台での公演は9年ぶり2回目。2003年に上演された前回は約5カ月間、146回の公演で総入場者数14万4000人を記録した。

 「都会の片隅のごみ捨て場」で個性豊かな猫たちが一夜限りの舞踏会を繰り広げるストーリー。猫の目線から捉えた世界を再現した劇場内には、実物の約3~5倍の大きさで作られた巨大な「ごみ」のオブジェ約2500個を装飾。オブジェの一部には「ご当地ごみ」として仙台名物の「笹かまぼこ」や「萩の月」、宮城県観光キャンペーンキャラクター「むすび丸」のぬいぐるみ、サッカーJ1・ベガルタ仙台や東北楽天イーグルスのグッズ、キャッツメークを施したこけしも。

 初演時から美術総合デザインを手掛ける舞台美術家・土屋茂昭さんは「震災後に被災地を訪れた時、がれきの山にあるのは思い出の品々なんだと思った。(劇場の中には)子どものおもちゃや日常的なごみもたくさん飾ってあるが、それを使った人たちの思い出の塊の中で再生する命を演じているのが『キャッツ』だと思う」と話す。

 「キャッツの全体のテーマは『幸せな姿への再生』。街や人、いろいろなものが再生・復興していくという時に、この仙台・東北で上演できることに大きな意味がある」と土屋さん。「ミュージカル内で歌われる『メモリー』は思い出をたどって自分を再生していくことを歌っている。これまで公演を見ていただいている方も以前とは違う感じ方をするのでは」とも。

 料金は、S席=9,800円、A席=8,000円、B席=6,000円、C席=3,000円など。公演期間は、当初6月16日までを予定していたが、6月18日~8月20日までの追加延長が決まった。

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