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東北歴史博物館で「GIGA MANGA」展 江戸から近代へ漫画の変遷たどる

西欧からの影響と雑誌ブーム、ポンチ本ブームから漫画本への流れを紹介する第2章の展示

西欧からの影響と雑誌ブーム、ポンチ本ブームから漫画本への流れを紹介する第2章の展示

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 日本の漫画文化の変遷をたどる特別展「GIGA・MANGA 江戸戯画から近代漫画へ」が7月4日、東北歴史博物館(多賀城市、TEL 022-368-0106)で始まった。

昭和初期から終戦までの漫画を紹介する第3章の展示

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 同展では、印刷出版文化が発達した江戸時代の戯画を現代の日本で認識されている漫画的表現の出発点として位置付け。葛飾北斎や歌川国芳などが描いた江戸時代の戯画浮世絵から、時の政治社会を鋭く風刺する「滑稽新聞」「東京パック」などの明治・大正期の風刺漫画雑誌、当時の子どもたちが夢中になった「のらくろ」「冒険ダン吉」などの昭和戦中期の子ども向け漫画などの展示を通じ、古くから人々に親しまれてきた日本漫画の歴史をひもとく。

 会場内は3章で構成する。漫画の始まりを見いだすべく、江戸中期から幕末までの錦絵や版本から江戸時代の大衆メディア「江戸戯画」までを紹介する「第1章 商品としての量産マンガの誕生 江戸中期からの戯画の大衆化~戯画本・戯画浮世絵~」。西欧からの影響と雑誌ブーム、ポンチ本ブームから漫画本への流れを紹介する「第2章 職業漫画家の誕生 ~ポンチ・漫画の時代へ~」、手塚治虫ら戦後のストーリー漫画の隆盛へとつながる昭和初期から終戦までの漫画を紹介する「第3章 ストーリー漫画の台頭 ~昭和初期から終戦まで~」。前期(8月2日まで)、後期(8月4日~9月6日)合わせて約250点の作品・資料を展示する。

 同館学芸員の秋山沙織さんは「浮世絵というとちょっと難しそうなイメージがあるが、今回展示しているのは愉快な浮世絵で、アハハと笑えるようなものからニヤリとするような風刺画まで面白いものをそろえている。大人もお子さんも楽しんでいただければ」と話す。

 開館時間は9時30分~17時(発券は16時30分まで)。月曜休館(8月10日は開館、翌11日休館)。観覧料は、一般=1,200円(前売り1,000円)、シルバー=1,100円、小・中・高校生=600円、未就学児無料。9月6日まで。

 新型コロナウイルス感染予防対策として、密接・密集を避けるため展示の間隔を広くし、展示室内の入場制限(120人)を設け、来場者にはマスク着用や手指消毒を呼び掛ける。

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