仙台市交通局が10月1日、市バスの運賃を改定した。初乗り運賃は160円から190円に引き上げとなった。
市バスの乗車人員は1980(昭和55)年度をピークに減少傾向が続き、コロナ禍で2020年度以降はさらに大幅減少。2024年度決算でもコロナ禍前の2019年度比で9割程度の回復にとどまる。近年の物価高騰などによる費用増も経営を圧迫。資金不足対策で2020~2024年度に借り入れた企業債は計27億5,000万円に上り、市は現在の運賃水準のままでは今後数年以内に資金不足比率が20%を超えるとしている。
市バスの全体的な運賃改定は、消費税増税に伴うものを除き1995(平成7)年3月以来、31年ぶり。市バス全線が対象で、普通運賃は原則として現行運賃を15%増とした上で端数を調整し、30円~70円引き上げた。現行運賃が440円以上の区間は、長距離利用者の負担軽減のため一律70円の値上げとした。平均改定率は15.38%。
都心部の「120円パッ区」は初乗り運賃から40円を割り引く現在の設定を維持し、150円に改定。名称も「150円パッ区」に変更した。地下鉄東西線結節駅周辺の100円均一区間は、初乗りから60円引きの設定を維持し130円とした。一日乗車券は、150円パッ区を300円から380円、市内区域を650円から750円、近郊区域を1,000円から1,150円に引き上げた。
観光循環バス「るーぷる仙台」は、1回乗車を260円から300円、一日乗車券を630円から700円、地下鉄共通一日乗車券を920円から1,000円に改定。通勤定期・区間通学定期は普通運賃の値上げを反映し、通勤定期は10キロまでの割引率を3割から2.5割に変更した。「学都仙台市バスフリーパス」は月額5,970円で据え置いた。
市交通局はこれまで、人件費の抑制やバス運行業務の管理委託、利用状況に応じた便数調整などに取り組んできた。今後、バス路線のあり方や運賃体系の見直し、保有資産のさらなる活用などを進め、2032年度の収支均衡を目指すとしている。