特別展「ポケモン×工芸展 美とわざの大発見」が10月10日から、東北歴史博物館(多賀城市)で開かれている。
人気ゲーム「ポケットモンスター」を題材に、現代日本の工芸を代表する20人の作家が制作した作品を展示する同展。2023年に国立工芸館(金沢市)で始まり、国内外を巡回してきた。各地で作家が新作を発表し、国内最後の開催となる宮城会場には約100点が集まった。
会場は、ポケモンの姿やしぐさ、ゲームの物語、暮らしの中の工芸をテーマにした3章で構成。陶芸、金工、漆芸、ガラス工芸、染織など、多様な素材や技法を使ってポケモンの姿や世界観を表現した作品が並ぶ。
宮城会場で初公開するのは、林茂樹さんが磁器で制作した新作「キリキザン『欠刃』」。同じく林さんが手がけた「月光 Pokemon Edition」と共に展示する。金工作家の吉田泰一郎さんは、銅の色彩や化学変化、めっきなどの技法を使い、イーブイとその進化形のシャワーズ、サンダース、ブースターを表現した。
テキスタイルデザイナーの須藤玲子さんによる「ピカチュウの森」は、ピカチュウや植物をあしらったレース作品。来場者はレースの間を歩くことができ、作品の中には色違いのピカチュウが1種類隠れている。
このほか、今井完眞さんが陶器でリアルな姿を表現した「フシギバナ」、葉山有樹さんが磁器に無数のポケモンを描いた「森羅万象ポケモン壺」、植葉香澄さんによる「星氷裂文ミミッキュ」などの陶芸作品、城間栄市さんが作中の「アローラ地方」をイメージして制作した琉球紅型(びんがた)着物「島ツナギ」、桑田卓郎さんがピカチュウをモチーフに制作した陶磁器のカップやボウルなども紹介する。
同展を担当する東北歴史博物館企画部の成田翔音さんは「工芸作家の繊細な表現力が、ポケモンの30年間に詰まったストーリーや、それぞれの造詣の深さと非常にマッチしている。作家の皆さんはポケモンについて勉強し、実際にゲームもプレーしている。作品の細部まで見て、どんな工夫があるのか発見してもらえたら」と来場を呼びかける。
開催時間は9時30分~17時(発券は16時30分まで)。月曜休館(祝日の場合は翌平日)。観覧料は、一般=1,600円、小中高生=800円。12月27日まで。