仙台の市制120周年記念誌、発行へ-市民協賛250口超える

5月25日発行予定の記念誌「仙台地図さんぽ」。市内の出版社2社と市民サポーターによって作られる

5月25日発行予定の記念誌「仙台地図さんぽ」。市内の出版社2社と市民サポーターによって作られる

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 仙台市の市制120周年を記念して5月25日発行予定の書籍「仙台地図さんぽ」に、市民から多くの協賛金が寄せられている。

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 同書は仙台で出版・制作を手がけるイーピー「風の時」編集部(仙台市宮城野区榴岡3)とプレスアート(若林区土樋)が設立した「せんだい120アニバーサリー委員会」が発行。「歴史、郷土史に詳しい人たちだけでなく、一般市民の方、特に子どもが見てもわかる郷土誌」をコンセプトに、「120年間の仙台の歴史が、120分でわかるような内容」を目指す。

 仕様はA4ワイド判、約96ページ。大正元年に作られた「仙台市全図」と現在の地図とを見開きで比較できるページを中心に、「仙台120年年表」「旧町名・通名で検索する索引」「市制施行年の明治22年から戦後昭和までを比較する街中地図」などで構成。大判マップも付録で付く。「風の時」佐藤正実編集長は「仙台の失われたものや現在も変わらないものが一目瞭然(りょうぜん)で、100年前の仙台の様子がつぶさにわかる地図になっている」と話す。

 同委員会では発行に向け、1口500円の「ワンコインサポーター」を募集。「仙台市制120周年を市民みんなで祝うため」(同)、協賛者の名前を誌面に掲載する(匿名も可)。現在まで250口以上の協賛金が寄せられ、中には記念として今年生まれた孫の名前で協賛した人もいるという。佐藤さんは「全く検討もつかない状態での募集だったが、これほどたくさんのご協力をいただけるとは思ってもいなかった。予想以上にこんな商品が望まれていたのだな、と実感している」と話す。

 現在、制作作業は大詰めを迎え「使われなくなった旧町名・通り名しかり、街の変容ぶりしかり、大きな時間の壁が立ちふさがっているようで、120年間の仙台の重みをずっしり感じている」という佐藤さん。それでも、「節目の年に仙台の歴史を市民みんなで語り、祝ってもらうための1冊になれば。記念誌を手に、実際にまち歩きしている方を見かける日が楽しみ」と、完成への意欲をみせる。

 価格は2,300円。ワンコインサポーターへの応募締め切りは今月30日。

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