「世界難民の日」の6月20日、大年寺山送信所の鉄塔「仙台スカイキャンドル(愛称)」が「UNHCRカラー」のブルーにライトアップされた。
世界難民の日は国連が定め、難民の保護と支援に対する世界的な関心を高め、国連機関やNGOによる活動への理解と支援を深める日として、毎年世界各国でイベントやキャンペーンを展開している。国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所によると、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻もあり、紛争や迫害などにより安全を求めて故郷を逃れる人の数は過去最多の1億人を超えた。「世界では今、難民への一層の連帯、社会全体での支援が必要とされている」と訴える。
ライトアップは、世界各地で故郷を追われた人々に思いをはせ、日本からの連帯をライトアップを通じて示し、難民問題へのさらなる理解・支援を呼びかけることを目的に、UNHCR駐日事務所が全国展開する事業。自治体や企業・団体の賛同・協力を得て、全国41カ所のランドマークをUNHCRカラーのブルーに染める。
宮城では仙台スカイキャンドルをライトアップした。同塔は1962(昭和37)年に建設され、東日本大震災の鎮魂と復興への願いを込めて仙台放送(仙台市青葉区上杉5)の開局50周年に当たる2012(平成24)年6月にリニューアルした。高さは147.7メートル(最頂部)。
塔に続く坂道を夫婦でウオーキングしていた50代男性は「時々いろいろな色にライトアップされているので気にしていなかった」と話し、色の意味を伝えると「それは知らなかった」と、青く光る塔をしばらく見上げていた。