ロシアの伝統的な民俗玩具を紹介する特別展「ロシアの玩具展覧会」が現在、カメイ美術館(仙台市青葉区五橋1、TEL 022-264-6543)で開かれている。
写真家・詩人で、こけし愛好家・マトリョーシカ研究家の沼田元氣(げんき)さんがプロデュースする同展。沼田さんがロシアの産地を訪ねて収集した伝統的な民俗玩具を、木や布、泥や麦わらなどの素材別に分類し、その源流から現在までを紹介する。
会場では、「ろくろ細工(マトリョーシカと七福神)」「木彫玩具」「泥人形玩具」「布人形玩具」「麦わら細工」「北方先住民の玩具」「工場生産玩具」の7つに分けて展示。パネルでは、各民族玩具の特徴や歴史などの説明、制作風景や職人の写真を紹介する。
学芸員の青野由美子さんは「ロシアにはさまざまな土地にさまざまな素晴らしい民俗玩具がたくさんあり、日本人にも親しみ深い、木・布・土・紙のおもちゃや、麦わら細工といった自然素材のおもちゃも数多くある。ソ連時代にプラスチックなどの工業製品に取って代わったが、現在また昔の素朴なおもちゃが見直され、復刻されている」と話す。
「日本も民芸品の宝庫といわれているが、民芸品が多種多様なところは日本もロシアも共通だと思う。ロシアの民族玩具が一堂に集合して見られるのはなかなかないと思うので、この機会にお楽しみいただければ」と来場を呼び掛ける。
開館時間は10時~17時(入館は30分前まで)。月曜(祝日の場合は開館)、12月28日~来年1月4日休館。入館料は300円(65歳以上・高校生以下無料)。1月26日まで。