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仙台で七郷地区・被災3校の「合同復興展」-「未来のまちの姿」の模型も

七郷小学校6年3組の作品「サスティナブルタウン七郷~緑豊かな安全で環境にやさしい住みやすいまち」

七郷小学校6年3組の作品「サスティナブルタウン七郷~緑豊かな安全で環境にやさしい住みやすいまち」

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 ニコンプラザ仙台(仙台市青葉区中央1、TEL 022-715-1490)で現在、仙台市立七郷小学校・荒浜小学校・七郷中学校の3校による「七郷地区三校合同復興展」が開かれている。

震災復興記念館に「わすれないで東日本大震災」の文字

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 東日本大震災で甚大な被害を受けた七郷地区にある3校。昨年4月には仙台市の「新たな学校防災教育モデル校」に指定され、教職員の研修、各校での防災教育に力を注いでいる。現在、七郷中学校を中心に3校合同で「防災手帳」の作製も行う。

 「これまで復興に支援いただいた全国の方々、お世話になった地域の方々や企業の方々に感謝の気持ちを伝えたい」との思いから今回の合同展を企画。児童生徒が手掛けた模型・壁新聞・写真のほか、各校で実施している防災教育や復興への取り組みを展示する。

 七郷小学校では、6年生が「20歳になったときのふるさと七郷地区のまちの姿」をイメージして製作した模型を展示。山形大学地域教育文化学部・佐藤慎也教授らの指導を受けながら、家族や地域店舗の店主、仮設住宅の住人などにインタビューを行い、地域住民の思いも取り入れて作り上げた。地場産品の朝市・共同の野菜畑・高台の避難所・防災センター・震災復興記念館・バイオマス発電所など、児童たちの思いとアイデアを詰め込んだ作品になっている。

 荒浜小学校では壁新聞を展示。備蓄倉庫の役割や大規模災害時における自衛隊の活動内容を紹介する記事のほか、津波による塩害で米の作付けできなくなった荒浜地域の農家がジャガイモや綿を育てていることに触れ、ジャガイモ料理のレシピ、綿の特徴などをまとめた。

 「七郷の美しい風景は私たちが取り戻す!!」をスローガンに掲げる七郷中学校では、昨年4月からの歩みを「防災の視点」から見る写真50点を展示。2年生がニコン協力の下で製作したフォトブック、1年生の生徒が現在取り組んでいる「防災マップ」の紹介、楽しみながら防災を学べる「防災かるた」なども。

 七郷中学校主幹教論の堀部登美子さんは「震災後、全国から届いた一枚の手紙や一羽の折り鶴が、子どもたちにとって大きな力となった。展示を通して各校での防災教育の取り組みを見ていただき、ありがとうという感謝の気持ちと、子どもたちが未来へ向かって進んでいることを、お伝えできれば」と来場を呼び掛ける。

 開催時間は9時30分~18時。日曜・祝日休館。入場無料。2月4日まで。

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