「復興」と「幕末」-仙台の出版社が2種類のカレンダー発行

2010年カレンダー「復興の仙台」。表紙は1950(昭和25)年ごろの仙台駅前の風景

2010年カレンダー「復興の仙台」。表紙は1950(昭和25)年ごろの仙台駅前の風景

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 仙台の出版・制作会社イーピー「風の時」編集部(仙台市宮城野区榴岡3、TEL 022-295-9568)は11月14日、2010年カレンダー「復興の仙台」「幕末の仙臺」の販売を開始した。

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 同社では2007年から、昭和30年代の仙台の写真を掲載したカレンダーを発行。昨年は重版も含めて1,000部を販売した。購入者からは「郷愁感を覚える」「異次元の世界のようだ」という正反対の感想が寄せられ、「『懐かしむ世代』と『驚く世代』にはっきりと分かれた」と同社社長の佐藤正実さん。

 商品は、「戦後65周年を迎える現在につながる、戦後の大復興期の写真をご覧いただきたい」(佐藤さん)という「復興の仙台」と、同社発行物の読者アンケートで要望の多かった仙台城下をテーマにした「幕末の仙臺」の2種類。

 「復興の仙台」は、当時完成したばかりの4代目仙台駅舎や、戦後復興のシンボル・青葉通の新設風景など昭和25年ごろの仙台を写した9枚の写真絵葉書を基に製作。当時の地図に撮影場所を記載した地図や、写真解説などの付録も付く。B4判モノクロ16ページで、価格は1,050円。

 「幕末の仙臺」は、仙台市博物館が所蔵する仙台藩最後の城下を描いた古絵図「明治元年現状仙台城之図」を基に製作。戦災で焼失した「仙台城大手門」や「伊達家家臣屋敷」、道名にのみ名を残す「定禅寺」など、幕末の仙台城下の様子が記された約140年前の絵図に旧町名や社寺名などを加筆した。B2判カラー1枚で、価格は690円。

 佐藤さんは「幕末ブーム、昭和ブームだからということだけでなく、今の仙台と見比べる資料の一つとして1年を通して楽しんでいただき、家庭や職場で仙台の昔話談義に花を咲かせてもらいたい。そのことが『仙台らしさ』というものに気付く、一つのきっかけになれば」と話す。

 仙台市内の金港堂、丸善、ジュンク堂、紀伊國屋書店などで販売。同社が運営する「風の時」ネットショップでも取り扱う。

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