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仙台の美術館で「マトコケシ」展覧会-ロシアの作家が東北のこけしに絵付け

マトコケシとマトリョーシカ、木地となった東北の伝統こけしを系統別・作家別に並べて展示する

マトコケシとマトリョーシカ、木地となった東北の伝統こけしを系統別・作家別に並べて展示する

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 仙台市青葉区のカメイ美術館(旧カメイ記念展示館)(仙台市青葉区五橋1、TEL 022-264-6543)で11月6日、企画展「MATRYOSHKA EXPO 2012 マトコケシ展覧会」が始まった。

鮮やかに彩られたマトコケシ

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 写真家・詩人で、こけし愛好家・マトリョーシカ研究家の沼田元氣さんがプロデュースする同展。2008年に東京国際フォーラム(東京都千代田区)で初めて開催され、仙台では昨年に続いて2度目。前回はマトリョーシカの白木地に東北のこけし工人が伝統こけしを描彩(びょうさい)した「コケーシカ」をメーンに展示。こけしやマトリョーシカの愛好家を中心に、10~50代の幅広い層が来場しにぎわいを見せた。

 今回は、東北のこけし工人がひいたこけしの白木地に、ロシアのマトリョーシカ作家が絵付けした「マトコケシ」を展示。マトリョーシカ専門店「コケーシカ鎌倉」(神奈川県鎌倉市)による震災復興支援プロジェクトの一環として製作したもので、「作品一つ一つに各作家の震災復興を願う強い思いが込められている」(同館学芸員の青野由美子さん)という。

 セルギエフポサード系・キーロフ系・セミョーノフ系・アーティスト系など7系統25人の作家が手掛けたマトコケシとマトリョーシカのほか、木地となった東北の伝統こけしも併せて展示。「マトコケシと伝統こけしの描彩の違いを見て、お楽しみいただければ」(青野さん)。「コケーシカ鎌倉」の出張販売コーナーも設ける。

 「古くからのこけし愛好者から小さなお子さんまでお楽しみいただけるイベントになっているので、ぜひ多くの皆さまにご来場いただければ」と青野さん。「ロシアの工人さんはチェルノブイリの原発事故を経験されており、東日本大震災に対して深い同情の思いをお持ちで、何か力になりたいと協力してくださった。作品は明るい色遣いだが、そのような思いを感じていただけたら」と話す。

 開館時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。月曜休館(祝日は開館)。入館料は300円(65歳以上・高校生以下は無料)。2013年1月20日まで。

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