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仙台駅に福島名物「凍天」専門店-南相馬の企業が再起の出店

仙台駅の1階にオープンした「しみてん 木乃幡」

仙台駅の1階にオープンした「しみてん 木乃幡」

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 仙台駅1階に2月11日、福島名物「凍天(しみてん)」専門店「しみてん 木乃幡」仙台駅店(仙台市青葉区中央1、TEL 022-211-6051)がオープンした。

「しみてん 木乃幡」の看板商品「凍天」

 凍天は、よもぎ餅を凍結・乾燥させて作る福島の郷土料理「凍(し)み餅」にドーナツ風の生地を付けて油で揚げたもの。「表面はカリッと、中はふんわりとした衣でモチモチの食感が特徴」(木乃幡常務の木幡吉成さん)。

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 切り餅・凍み餅の製造と卸を行っていた同社では1996年に餅専門店「もち処 木乃幡」を立ち上げ、看板商品として凍天を販売。多くのメディアで取り上げられるなど福島名物として認知度を広げ、1日3万個を売り上げるまでに成長した。

 しかし昨年、東日本大震災が発生。福島第1原発20キロ圏内にある本社工場を失った。会社の存続が危ぶまれる中、交流のあった米菓製造・販売のもち吉(福岡県直方市)の協力を得て凍み餅・凍天の製造を再開。福島・宮城に展開している店舗の営業再開にこぎ着け、今回仙台駅への出店を果たした。「もち吉の社長さんから『どんどん売る場所を増やしなさい。材料は私たちが作るから任せなさい』と言っていただいた」という。

 販売する商品は、看板商品の「凍天」(1個120円)のほか、きんぴらごぼうを団子の中に入れてゴマをまぶし揚げた「きんぴらゴマ天」、大学芋風味の餡(あん)を団子で包み黒ゴマをまぶし揚げた「大学ゴマ天」(以上、8粒入り320円)など。

 オープンから1週間がたち、駅の利用者や買い物客で連日にぎわいを見せている。帰宅ラッシュ時の17時~20時には商品を求めて長蛇の列ができることも。

 福島にゆかりのある客などから「懐かしい」「頑張ってね」と声を掛けられる一方、不安を口にする客もいるという。「私たちの責任として、不安をなくすためにできることを行っていきたい。お客さまのために頑張っていくことが、結果的に南相馬の復興にもつながる」と木幡さん。現在は宮城県内の工場を検討している。「諦めたらそこで終わってしまう。前へ前へと進んでいきたい」

 営業時間は9時~21時。

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