日本産業デザイン振興会(東京都港区)は5月18日、「2011年度グッドデザイン賞」の応募受け付けを開始する。
「優れたデザインを推奨することで暮らしや産業、社会全体をよりよいものへと導く運動」として1957(昭和32)年に初めて行われ、55回目を迎える同賞。昨年に引き続き、プロダクトデザイナーの深澤直人さんが審査委員長を務める。「デザインは、こういった災害の前でも決して無力ではありません。常に生活に根ざした適正な解を見いだす力となるデザインの価値を、忘れてはならないと思います」(深澤さん)
今回、震災で被害を受けた東北地方の産業復興支援とデザイナーの活動支援を目的に、東北6県と茨城県に本社を置く応募者を対象に特例措置を実施。一次審査料・二次審査料・展示料・受賞時の「グッドデザイン賞年鑑」掲載料が免除となるほか、受賞後のGマーク使用料(年度中に申し込んだ場合に限り、申し込み月から1年間)が無料となる。「受賞の証しである『Gマーク』をPR・販促活動に活用していただくことで、被災地域の経済活動の活性化に貢献したい」(同振興会広報担当者)
同担当者は「日本のものづくりが一日も早く復興することを願うとともに、これまで以上に活性化していくことを全力で応援したいと考えている。新しい価値をつくることが必要とされている今だからこそ、多くの皆さまからのご参加を心よりお待ちしている」と応募を呼び掛ける。
応募受け付けは7月4日まで。8月26日~28日には東京ビッグサイト(江東区)で「グッドデザインエキスポ」を開催予定で、「東北を中心とした地域のデザイン活動を世界へ向けて発信するような企画」を検討しているという。