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「ARABAKI」ロックフェス中止決定 「皆さんと再会できる未来を信じて前に」

2日間で延べ5万8000人が来場した2019年開催の前回の様子

2日間で延べ5万8000人が来場した2019年開催の前回の様子

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 エコキャンプみちのく(川崎町)で4月30日~5月2日に開催を予定していた「ARABAKI ROCK FEST.(アラバキロックフェスティバル)20th×21」の中止が決まった。主催するARABAKI PROJECTが4月24日、ウェブサイトで発表した。

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 2001(平成13)年に初開催され、春の野外音楽フェスとして全国的に高い知名度を誇るアラバキロックフェス。昨年で20周年の節目だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け1年の延期を決定。「20周年倍返し」として、「ARABAKI ROCK FEST.20th×21」を初の4日間の日程で開く予定だった。今年に入り感染再拡大を受け、川崎町と「みちのく公園」を管理運営する国土交通省と共に検討を重ね、3月17日に開催内容の変更を発表。3日間に短縮し、オールキャンプフェスとして行うことにし、出演アーティストも公開していた。

 直後の3月18日、県内の感染者数急増を受けて宮城県と仙台市が独自の緊急事態宣言を発出。さらに4月5日、宮城県にまん延防止等重点措置が適用された。こうした情勢の中、ARABAKI PROJECTは川崎町役場、みちのく公園との協議の下、「新型コロナウイルス感染症対策」を取り決め、4月19日に発表。収容人数を5000人に制限し、観客、スタッフ、関係者含む全入場者に抗原検査を行うなど、十分な対策を講じた上で「2年越しの20周年、そして、震災から10年の節目を迎えるARABAKIが無事に感染者を出すことなく終演し、これから始まる日本中の音楽フェスティバルへつないでいくために」(ARABAKI PROJECT代表の菅真良さん)と決行への意志を表明していた。

 しかし4月25日に東京、大阪など4都府県に緊急事態宣言が出されることに伴い、宮城のまん延防止等重点措置も5月11日まで延長が決定。開催中止の決断に至った。菅さんは「東京などへの緊急事態宣言発令を受け人の往来を止めなければいけないこと」「フェスティバル会場での飲食を自粛しなければいけない状況であること」などを主な理由に挙げ、会場周辺の住人やみちのく公園と川崎町の関係者、出演を予定していたアーティストへの謝意と、スタッフへのねぎらいの言葉をウェブサイトにつづっている。

 開催を心待ちにしていたファンに向けては「皆さんがいたから、ここまで頑張って来れました」と感謝を伝え、「思いっきり音楽フェスティバルを楽しめる環境で皆さんと再会できる未来を信じて前に進んでいきます」(原文ママ)と決意をにじませた。

 チケット払い戻しについては4月26日に発表する。

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