仙台市内を中心に飲食店約20店を展開するハミングバード・インターナショナル(仙台市青葉区本町2)と仙台中央タクシー(宮城野区扇町5)が展開するフードデリバリーサービス「タクデリ」がウェブサイト注文制に移行して1カ月がたった。
新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛で客が激減している飲食店とタクシー会社が、状況を打破するためにそれぞれの持つリソースを生かして4月に始めたサービス。3カ月がたち、「商品の品質が高い」「飲み物代がかからない分、飲食店よりも得」「身元が分かる方が配達してくれるので安心」「家事の手間が省けて便利」などの声が寄せられるなど好評を得ており、特にファミリーや社内での懇親会などでの利用が多いという。
6月8日には、仙台中央タクシー配車センターで受けていた電話注文からウェブ注文へ移行した。「注文の多さに加え、タクシー会社が(料理注文を受けることに)不慣れなこともあり、店舗数を増やしていくにはシステム化が必須と考えた」とタクデリ事務局担当者。
システム化により対象店舗数も増え、現在は「ハミングバードデリバリー」「うどん酒場 七右衛門」「魚・炭・酒 おはし二日町」「うまい鮨勘(すしかん) 一番町支店」「ゴリラ食堂 一番町」「一軒家居酒屋花京院へそのを」「焼肉レストランひがしやま 仙台駅前店」「Ristorante BAROLO」など16店舗の469品が提供できるようになった。今後も増やしていく予定。
配達エリアも市民や利用者の声を反映して拡大。当初は勾当台公園にある店舗「Route 227s' Cafe TOHOKU」から4キロ圏内に設定していたが、北は泉区八乙女(約8キロ)、南は太白区長町南(約5.5キロ)まで広げた。
利用には2,000円以上の注文が必要。配達料金は距離により500円または800円。1注文(1店舗)につき1配送となり、複数の店舗をまとめて注文することはできない。
担当者は「地元飲食店と地元タクシー会社が協力し、地元の皆さんにおいし料理をお届けしたいという思いからスタートしたサービス。地域を応援するという意味でも利用いただければ」と呼び掛ける。
サービスは8月末までを予定し、需要を見て延長も検討するという。