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南三陸産のホヤを使った鍋セット 宮城大など3者が共同開発、冬の消費拡大へ

「ほや鍋具材4点セット」を使ったホヤ鍋の調理イメージ

「ほや鍋具材4点セット」を使ったホヤ鍋の調理イメージ

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 ヤマウチ(南三陸町)と及善商店(同)、宮城大学(大和町)が共同開発した「ほや鍋具材4点セット」が1月10日、発売された。

締めはおじやで

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 全国シェアの約8割を占める宮城県産の養殖ホヤ。東日本大震災以前はそのうち約7割を韓国に輸出していたが、東京電力福島第1原発事故を理由に韓国は2013年から宮城など8県の水産物輸入を禁止。震災後、生産量が回復したホヤは国内だけでは消費しきれず、水揚げの約半数を廃棄している。

 こうした状況を受け、ヤマウチ(山内鮮魚店)では2013年から、「ホヤの消費拡大と可能性を広げたい」と、ホヤの煮汁を使った発泡酒やホヤの粉末を使ったポテトチップスなどの製品を開発。その思いに共感した同大事業構想学部の藤原ゼミと及善商店(及善蒲鉾店)の協力を得て今回、鍋具材として利用できる「蒸しホヤだんご」と「揚げホヤだんご」と、それらを使った鍋のレシピを開発した。

 セットの内容は、南三陸産の旬の生ホヤをむき身で急速冷凍した「急速冷凍生ホヤ」(250グラム)、殻付きのホヤをそのまま蒸した「蒸しホヤ」(150グラム)、ざく切りにしたホヤを練り込んだ「ほやだんご(蒸し)」(160グラム)、ざく切りにしたホヤを練り込んで油で揚げた「ほやだんご(揚げ)」(160グラム)の4点と、ホヤ鍋の作り方レシピ。

 同商品担当者は「かつおだしをベースに、ホヤから出る濃厚なだし味が特徴。最後に残った汁で作るおじやもホヤの風味が格別。通常は夏が旬のホヤだが、さまざまな趣向のホヤ製品を使うことで、冬でもおいしく楽しめる南三陸発の新しい鍋になっている」と話す。「刺し身のイメージが強いホヤだが、鍋との相性は抜群で寒い冬にはぴったり。この商品を通して今までホヤを食べたことがなかった人にもとりこになってもらいたい」とも。

 価格は2,500円(送料別)。山内鮮魚店オンラインストアで販売する。

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