塩釜市の「武田の笹(ささ)かまぼこ」が10月1日、笹かまぼこのすり身とクリームチーズを合わせた「スリーミースプレット ささかまディップ!」を発売した。
野菜スティックやクラッカーに塗って食べる「スリーミースプレット ささかまディップ!」
かまぼこの消費が年々減少傾向にある中、笹かまぼこの新しい食べ方を提案し、若い世代の興味を喚起する商品開発に取り組んでいる同社。笹かまぼこをアヒージョ仕立てにした缶詰「canささ 笹かまアヒージョ」シリーズ第1弾は、昨年9月の販売開始から1年で3万個を売り上げる人気商品となった。
新商品開発に当たり、「新型コロナウイルス感染拡大による自粛が長期化する中で、『日常にちょっとしたワクワクをお届けする』ことをコンセプトに考えた」と社長の武田武士さん。パンやクラッカーに塗って食べる笹かまぼこのアイデアを一般財団法人蔵王酪農センター(蔵王町)に持ち掛け、共同開発で商品化にこぎ着けた。
商品は、伝統の石臼製法と塩釜の地酒「浦霞」を使って練り上げたという笹かまぼこ調合すり身を材料に、蔵王の新鮮な生乳を使ったフレッシュクリームチーズを混ぜ合わせて加熱し、ペースト状にしたディップ。「クリームチーズの酸味の奥に、ほのかに笹かまぼこのうま味が広がる味わいに仕上がっている」と武田さん。「パンやクラッカーはもちろん、笹かま由来なので笹かまとの相性もばっちり。シューマイやギョーザの中に入れて蒸したり焼いたりしてもおいしい」とも。
販売を始めてからの出足は好調で、早くも追加製造を行ったという。「突拍子もない商品なので反響がどう出るかと思っていたが取り越し苦労だった」と武田さん。今後はラインアップの拡充を図り、「さまざまな笹かまぼこの一面を楽しめる商品構成にしていきたい」と意気込む。
内容量は120グラム、価格は780円。武田の笹かまぼこ塩釜本店、エスパル仙台店、蔵王酪農センター売店のほか、藤崎本店、県内のサービスエリアなどで販売している。