荒町商店街にカツサンド専門店「しぶきのサンド亭」（仙台市若林区荒町、TEL 022-775-9310）がオープンして2カ月がたった。

試行錯誤の末に完成させたカツサンド

　苦竹と仙台駅東口に店を構える創業40年のカツ丼専門店「しぶき亭」のカツと、生食パン専門店「LA・PAN（ラ・パン）」の「クリーミー生食パン」を使ったカツサンドをテークアウト販売する。店主は、夫の実家が営む「しぶき亭」のカツが好きで、「このカツで作ったカツサンドが食べたい」と思っていたという新後藍子さん。新型コロナウイルスの影響もあり勤めていた旅行会社を早期退職し、出店を決意した。店舗面積は約9坪。店内にはイートイン用のカウンター3席を設ける。

　思い描いていたカツサンド完成への道のりは険しかったという。「おいしいカツとおいしいパンを合わせたらおいしくなるはずだと思っていたのに、想像とは違った。何だったら別々に食べた方がおいしくて、これは簡単ではない、いばらの道かもしれないと思った」と振り返る。カツの下味やパン粉、ソースやマスタードの種類、パンの厚みやトースト具合などを変えて試作を繰り返し、約半年の試行錯誤の末に納得のいく仕上がりにたどり着いた。

　柔らかい肉質の豚ヒレを揚げたカツに、野菜と果物ベースのソース、イギリス「コールマン」のマスタードを合わせた「カツサンド」をはじめ、岩手県産「奥州いわいどり」の胸肉を使いジューシーに仕上げた「チキンカツサンド」（以上650円）、えびカツに甘みとうま味の濃いソースと爽やかな味わいのタルタルソースを合わせた「エビカツサンド」（750円）を販売。現在は計60～80個程度を製造し、開店から約1時間で完売している。

　「予想以上の反響があり、地元の年配の方や子ども連れの人、犬の散歩途中に来てくれる人、遠方から買いに来てくれる人もいてありがたい」と新後さん。「少しほっとできる場所になればと思っているので、気軽に立ち寄ってもらえれば」と笑顔を見せる。

　営業時間は11時～（商品なくなり次第終了）。土曜～月曜、祝日定休。臨時休業や営業時間の変更はウェブサイトやインスタグラムで知らせる。