仙台の老舗百貨店「藤崎」(仙台市青葉区一番町3、TEL 022-261-5111)が9月18日、オンラインブックストア「えびす文庫オンライン」サービスを始めた。ウェブサイトで書籍の注文を受け付け、店舗で受け渡し、または自宅に配送する。
藤崎本館5階の絵本売り場に併設した「えびす文庫オンライン」紹介コーナー
経営企画部の山田真也さんは「新型コロナウイルス感染拡大の影響もあり、社会環境が大きく変化している現在、『家での時間を有効に使いたい』『心の豊かさや成長・学びを求めたい』などお客さまのマインドにも変化があり、オンラインサービスもますます加速している。このような中、リアル店舗とEC相互の価値を高める新たなサービスへのチャレンジとして企画した」と話す。
サービスは出版取次大手の日本出版販売(東京都千代田区)が運営するオンライン書店と連動。書籍や雑誌、コミック、洋書など260万冊以上のデータベースを検索し、パソコンやスマートフォンから24時間注文できる。店舗受け取りの場合は店頭で、配送の場合は注文時に支払う。
店舗受け渡しは、藤崎本館5階の「えびす文庫受け取りカウンター」をはじめ、「ヴィーフジサキ」泉中央店・長町店・六丁の目店、「藤崎」石巻店・古川店・船岡店・塩釜店・白石店・佐沼店・気仙沼店などで対応。配送は別途送料が必要で、税込み2,000円以上の購入時は無料となる。商品は在庫があればいずれも注文から3~4日で届く。
新しい本との出合いをつくる「選書宅配サービス」(2万2,000円、選書費・配送料込み)も始めた。利用者の要望や好みのジャンルなどをヒアリングし、本のプロフェッショナルたちで構成する「えびす文庫選書チーム」が一人一人に合った本(総額1万5,400円相当)をセレクトして届ける。配達までには2~3週間程度かかる。
サービス開始からすでに30人以上がオンライン注文を利用している。「実店舗とオンラインを融合したサービスにより、実店舗からオンラインへ、オンラインから実店舗へとチャネル間での相互誘客を図り、リアル店舗とECの相乗効果を生み出し、成長・発展させていきたい」と山田さん。「コロナ禍で行動が制限される中、本を通して、新しい自分を発見するきっかけとしていただければ」と呼び掛ける。