宮城県美術館(仙台市青葉区川内元支倉、TEL 022-221-2111)2階展示室で2月5日から、特別展「宮城県美術館所蔵 絵本原画の世界2022」が開かれている。
福音館書店が発行する月刊絵本「こどものとも」の初期原画を中心に、1998(平成10)年から絵本原画のコレクション収集を行っている同館。48作家の約550タイトルを所蔵し、現在のコレクション数は1万点以上にも及ぶ。
2002~2003年、2013年に続き、3回目の開催。所蔵するコレクションの中から、「こどものとも」を語る上で重要な作家や人気作品をはじめ、初出品作を多数含む34作家52タイトル、約360点を展示する。
主な展示作品は、「ビップとちょうちょう」(堀文子、1956年)、「三びきのライオンのこ」(長新太、1961年)、「とらっくとらっくとらっく」(山本忠敬、1961年)、「てんからふってきたたまごのはなし」(三好碩也さん、1962年)、「ぐりとぐら」(山脇百合子さん、1963年)、「ゆかいなさんぽ」(土方久功、1965年)、「はるかぜとぷう」(小野かおるさん、1969年)、「はじめてのおつかい」(林明子さん、1976年)、「たろうめいじんのたからもの」(小出保子、2003年)、「ぞうくんのおおかぜさんぽ」(なかのひろたかさん、2006年)など。創作の過程で作られたラフスケッチや未使用原画など、絵本制作の舞台裏も一部紹介する。
担当学芸員は「今回初めて紹介する作家や、おなじみの作家の初公開作品もたくさん盛り込んでいる。世代を超えて愛されている作品が多いので、人によって原画の接し方はさまざまだと思う。おなじみの仲間たちに会いに来たり、記憶の奥底にあるものを呼び起こしながら静かに向き合ったりと、それぞれの楽しみ方で絵本の世界に心を遊ばせるような時間を過ごしてもらえれば」と呼び掛ける。
開館時間は9時30分~17時(発券は16時30分まで)。月曜休館(3月21日は開館、翌22日休館)。観覧料は、一般=900円、学生=700円、高校生以下無料。3月27日まで。