仙台牛を使った宮城の新名物「せんぎゅう丼」の提供が7月17日、仙台市内の仙台牛販売指定店で始まった。
仙台牛は、肉質等級が最高ランクの「A5」「B5」に格付けされたものにだけ呼称が許される最高級ブランド和牛。新型コロナウイルスの影響により外食需要が減少し、仙台牛も消費が落ち込んでいる。その現状を打破しようと、県や全農県本部などでつくる仙台牛銘柄推進協議会が、仙台牛販売指定店の協力を得て企画した。
仙台牛をメインに使う丼で、税込み1,000円台で提供することがルール。ステーキやローストビーフ、焼き肉やすき焼きなど調理方法は問わない。1,000円台の価格と「仙台牛の丼」を掛けて「せんぎゅう丼」と名付けた。
現在の提供店舗とメニューは以下の通り。かとう(青葉区上杉1)=「仙台牛味くらべ丼」(1,980円)、すていき小次郎(立町)=「仙台牛もも100グラム厚切りローストビーフ丼」(1,990円)、グリルみのるエスパル仙台店(中央1)=「仙台牛のローストビーフ丼」(1,969円)、譽TAKA定禅寺通り店(春日町)=「はみ出るリブロース丼」(1,999円)、肉のいとう仙台駅1階店(中央1)=「仙台牛すき焼き煮丼」(1,680円)、焼肉レストランひがしやま仙台駅前店(中央2)、同ザ・モール長町店(太白区長町7)、同六丁の目店(若林区六丁の目東町)=「仙台牛石焼ビビンバ」(1,760円)。
今後は仙台牛販売指定店の提供店舗を増やし、仙台を中心に県内全域への広がりを目指す。仙台牛銘柄推進協議会委員長でJA全農みやぎ畜産部部長の安齋彰洋さんは「地域ブランドとしての仙台牛をもっと気軽に、多くの方に食べてもらい、素晴らしさを知ってもらうことで、生産者の皆さまと共に育んできた仙台牛のさらなる消費拡大を目指したいと考えた。全国だけではなく、地元での消費拡大を図りたい」と意気込む。
グリルみのるエスパル仙台店料理長の小齋悟史さんは「仙台牛はなかなか地元の方にはハードルが高いイメージがあり、牛たんは食べるが仙台牛は食べないという声を聞く。せんぎゅう丼が、地元のものを地元の方に食べていただくきっかけになれば」と期待を寄せる。