2021年度前期放送のNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」が9月28日、宮城県登米市でクランクインした。
気仙沼市と登米市を舞台にした連続テレビ小説第104作「おかえりモネ」。「海の町」気仙沼に生まれ育ち、「森の町」登米で青春を送るヒロインが、天気に向き合う気象予報の仕事を通じて、人々に幸せな未来の希望を届けるストーリーを展開する。脚本は、「サギデカ」(NHK)、「G線上のあなたと私」(TBS)、「きのう何食べた?」(テレビ東京)などを手掛けた安達奈緒子さん。ヒロイン・永浦百音(ももね、愛称モネ)を清原果耶さんが演じる。
ヒロインを取り巻く登場人物のキャストも発表された。主な配役は、百音の父・永浦耕治=内野聖陽さん、母・亜哉子=鈴木京香さん、妹・未知=蒔田彩珠さん、祖父・龍己=藤竜也さん、祖母・雅代=竹下景子さん、豪快な登米の「姫」・新田サヤカ=夏木マリさん、百音と共に成長していく若手医師・菅波光太朗=坂口健太郎さん、森林組合のユニーク課長・佐々木翔洋=浜野謙太さん、百音を気象予報の世界に導く気象キャスター・朝岡覚=西島秀俊さん、才能あふれる若き漁師・及川亮=永瀬廉さん、明るくおしゃべりな幼なじみ・野村明日美=恒松祐里さん、かつて天才漁師と言われた男・及川新次=浅野忠信さんなど。竹下景子さんが語りも務める。
30日に登米市の教育資料館で行われた取材会で、制作統括の吉永証さんは「ヒロインは苦難を乗り越えて気象予報士の資格を取り、やがて東京に出て、さまざまなことが天気に関わっていることを経験し、故郷の気仙沼に戻った後は、家族や仲間のために自分に何ができるかを考えながら成長していく」とストーリーを説明。「来年で東日本大震災から10年。その春から放送が始まるということで、やはり震災の被害にあった土地を舞台にするのがいいのではということになり、いろいろな場所を取材する中で宮城県を舞台にすることが決まった」と明かした。
登米での撮影が始まった清原さんは「森林に行く機会はめったになかったので、下見や撮影で足を運んで、自然の余裕というか、自然が私たちに与えてくれる心の穏やかさを感じた。健やかという言葉がきれいにはまる場所で撮影できてよかった」と話す。「エキストラで参加される登米の地元の方たちとお会いして、このドラマにとてもお力を貸してくださっている印象で、ありがたいなと思った」とも。
もう一つの舞台となる気仙沼にも下見で訪れたという清原さん。「モネを楽しみにしている、と言葉で伝えてくださる方が多い印象でとてもうれしかった。活発な漁港の雰囲気やおいしいご飯など、気仙沼の魅力もたくさん詰め込んでドラマでお伝えしたい」と意気込む。
登米市での撮影は10月12日までを予定し、今月下旬から11月中旬まで気仙沼市での撮影を予定する。気仙沼市は現在、市民エキストラを募集している。