仙台経済新聞の年間PV-関心は復旧状況から復興支援、新店情報へ

写真は3月28日の仙台駅前。震災後初めて駅構内の一部とペデストリアンデッキが通行可能となり、人通りが戻った

写真は3月28日の仙台駅前。震災後初めて駅構内の一部とペデストリアンデッキが通行可能となり、人通りが戻った

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 東日本大震災が発生した2011年、仙台経済新聞でも震災関連の記事が多く読まれた。最も多くのPV(ページビュー)を集めたのは、震災の影響で開業が3カ月遅れた仙台駅前の商業施設「EDEN(エデン)」の概要を報じた記事だった。

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 今年1月1日から12月27日までに配信したヘッドラインニュースの中で、PVの多かった記事上位10本は以下の通り。(カッコ内は掲載日)

1. 旧仙台ホテル跡に複合商業施設「エデン」-「伝説のすた丼屋」など16店舗(6/10)
2. JR東日本、復興支援商品を販売-「やまびこ」仙台・東京間が5,000円(5/11)
3. JR東日本、路線の復旧状況を発表-3月中に運転再開の区間も(3/23)
4. 仙台パルコに「スイーツパラダイス」-全店舗中最多メニューで東北初出店(7/11)
5. 三陸のカキ養殖を支援するプロジェクト-1口1万円でオーナーに(4/5)

6. 仙台駅前、商業ビルの営業再開でにぎわい取り戻す-構内も一部利用可能に(3/28)
7. 仙台空港、復旧に向け重点的に排水作業進む-ポンプ車20台フル稼働(3/23)
8. 仙台・富沢にベークドチーズケーキ専門店-口コミで客層広げる(1/17)
9. 仙台・泉に「イケア」ミニショップ出店へ-震災復興と生活支援を目的に(9/8)
10. 仙台に昭和スタイルのナポリタン専門店-老舗ハンバーグ店が新業態(8/18)

 鉄道路線や空港の復旧状況、仙台駅前の店舗の営業再開を報じる記事が3位、6位、7位に入った。震災後の約1カ月間は「東北本線 復旧」「仙石線 復旧」「仙台空港 復旧」という検索ワードが群を抜いて多く、利用者や支援者が日々状況を確認していた様子がうかがえる。

 その後注目を集めるようになったのは、復興支援に関するさまざまな取り組み。2位には仙台・東京間の新幹線上り片道が5,000円で利用できるJRの商品、5位には一口1万円のオーナー制度で三陸のカキ養殖を支援するプロジェクト「セーブ サンリク オイスター」、14位には東北6県の夏祭りが仙台で競演した「東北六魂祭」も。

 下半期に入ると、仙台市内では商業施設の開業が相次いだ。7月22日には1位の「エデン」のほかに「仙台アンパンマンこどもミュージアム&モール」、9月には「イケア 仙台ミニショップ」(9位)、12月には「ポケモンセンタートウホク」、「ディズニーストア」新コンセプトストアがオープン。ランキングにもスイーツ食べ放題の店「スイーツパラダイス」(4位)、ナポリタン専門店「東京ナポリタンマルハチ」(10位)が入り、にぎわいを取り戻していく街の様子が反映されている。

 そうした新店記事がPVを伸ばす一方、復興に関する記事への関心低下も数字に表れた。仙台経済新聞では来年も街の元気な姿を届けるとともに、復興に向けた市民の取り組みをつぶさに拾い上げ、継続的な支援へのきっかけを作っていきたい。

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