仙台のアパレルメーカーが塩竈に移転-元銀行のビルを再利用

仙台から塩竈に移転した「ビズ・カンパニー」の新社屋外観

仙台から塩竈に移転した「ビズ・カンパニー」の新社屋外観

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 仙台を拠点に展開するアパレルメーカー「ビズ・カンパニー」が、塩竈市の旧徳陽シティ銀行・塩竃支店だったビルに本社を移転した。

14日に開かれたお披露目パーティーの模様

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 同社は1986(昭和61)年設立。セレクトショップ経営からオリジナルブランドの製造・販売に転換し、女性服ブランド「bittoko zukkoi(ビットコズッコイ)」を展開。ブランド名は「世界に出た時に、海の向こうの人々にもインパクトを与えられる」ようにと、日本語の「すっとこどっこい」から付けた。2006年には中国・上海に現地法人を設立し、現地での生産管理を強化。デザイン性が高く値ごろ感のある商品を武器に出店攻勢をかけ、仙台、石巻、新潟、筑波、上海など国内外に13店舗を展開する。

 今回の移転は、オフィスを手狭に感じていた同社の陳必正社長が、仙台の建築家・大林政夫さんに話を持ちかけたのがきっかけ。同ビルの再利用について所有者の塩竈市から相談を受けていた大林さんが同社を紹介。陣社長も「廃墟的な雰囲気がブランドのコンセプトとマッチしている」と好感触を示し、塩竈市が費用を一部負担することで移転が実現した。大林さんは「建物を壊して建て替えたり、新しく作って誘致したりするのではなく、すでにある建物を利用したという点が画期的」と話す。

 7月14日には新社屋がお披露目され、市や商店街の関係者、同社取引先やデベロッパーなどが出席。佐藤昭塩竈市長はあいさつで、「心から歓迎する。ぜひこの塩竃の地で産業発展にかかわっていただき、我々市民に幸福を分けていただければ」と歓迎の意を表した。

 市をまたぐ移転について陳社長は「もともと我々は国内と海外の壁を乗り越えようとして始めたブランド。今はボーダレスな時代なので、どこに拠点を置こうとも、やろうとしていることは実現できる」としたうえで、「塩竈市の皆さんの協力があってこそ実現したことなので、恩返しをしていきたい」と応えた。

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