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宮城大がDX人材育成プログラム 県内中小事業者対象に無料提供

宮城県庁で行われた記者発表。(左から)県企画部産業デジタル推進課課長の熊谷圭太さん、宮城大学学長の佐々木啓一さん、事業構想学群教授の太田賢さん、中田さん、准教授の安藤裕さん

宮城県庁で行われた記者発表。(左から)県企画部産業デジタル推進課課長の熊谷圭太さん、宮城大学学長の佐々木啓一さん、事業構想学群教授の太田賢さん、中田さん、准教授の安藤裕さん

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 宮城大(大和町)が県内中小企業を対象にした無料のデジタルトランスフォーメーション(DX)人材育成プログラム「Downstream(ダウンストリーム)から学ぶDX」の提供を始める。8月1日、宮城県庁で発表した。

過去の「Downstreamから学ぶDX」講義の様子

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 グローバルな視点で地域社会の発展に貢献できる人材の育成を理念の一つとして掲げ、実践的な教育に取り組んでいる宮城大。「Downstreamから学ぶDX」は2022年度から行っており、今回は県内産業のDX推進を加速化させるために専門的な技術力、新たな価値を創造できる企画力を持った人材を育成することを目的にした県の新規事業「令和6年度産業デジタル専門人材育成業務」の委託を受けて行う。

 日々の業務における問題解決方法について、デジタル技術を活用するための学びを提供する。対象は、県内の中小企業や小規模事業者においてDX推進を現在担う、または今後担う予定の人。DXのユニークな事例を学ぶとともに、身近な課題についてのDXを立案し、それに必要なハードウエア制御系・データ系・コンテンツ系の科目を履修し、最終的に自分のアイデアをPoC(Proof of Concept=概念実証)にまとめ上げる能力を身に付けることを目標とする。

 プログラムは8月30日の開講式から12月15日のPoC発表会まで、宮城大での対面ワークショップとオンラインのオンデマンド講義で提供する。60時間以上の受講と最終成果発表などの要件を満たすと修了となる。

 事業の責任者を務める宮城大事業構想学群教授の中田千彦さんは「本事業を展開する上での本質は、リカレント(学び直し)教育を通じたスキルアップによる個々人のモチベーション向上や、物事に取り組む際に一歩前に踏み出す自信を身に付けていくことが挙げられる」と話す。「DXに対して疎遠感がある人たちに、もう少しDXを身近に感じてもらえるようにしたい。地域で小さな商業をされている方、家業をされている方が苦労していることや困惑していることを、DXを使って解消できる糸口をつくること、それがわれわれ地方の大学にとっての使命」とも。

 定員は20人程度。募集期間は8月29日まで。

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