フルキャストスタジアム宮城(仙台市宮城野区宮城野2)で楽天-巨人の交流戦が行われた5月26日、球場前で「レッスルフルスタMIYAGI」が行われた。
同イベントは2005年に楽天の球団非公認マスコット「Mr.カラスコ」が勝手に主催して始まった球場前プロレス。覆面を被った風ぼうがプロレスラーに似ていたことから、自らをルチャ・リブレの達人だと思い込んだカラスコはプロレス団体の興行に次々と「乱入」。みちのくプロレス、新日本プロレス、ハッスルなどのリングを渡り歩き、ついには大阪プロレスでバトルロイヤル選手権のチャンピオンにも輝いた経歴を持つ。
しかし、昨年9月、球場パフォーマンス中にバイクから転倒し、「右手羽元」を損傷したカラスコはその後の防衛戦に出られずチャンピオンベルトを返還。けがから復帰後の昨年末、ポスティング制度での移籍を要求するも球団から完全に無視されたカラスコは、みちのくプロレス、新日本プロレスの入団テストに相次いで挑戦。両団体から入団を許可されたにも関わらず練習や試合に姿を現さず、その動向が注目されていた。
そうしたカラスコの勝手な行動にしびれを切らしたみちのくプロレスはこの日、球場前にリングを設置。まんまとおびき寄せられたカラスコが仲間を引き連れて登場し、入団テストでカラスコに合格を告げた山本小鉄さんも見守る中、新崎人生組との6人タッグマッチが始まった。
カラスコはリングインするも、リング内を走り回ってすぐにタッチを求めるなどだらしない展開で、試合はほぼ一方的な新崎組のペース。震える足でロープに上り、新崎選手の得意技「拝み渡り」(のようなもの)を披露する場面もあったが、最終的には新崎選手の極楽固めにつかまりあっさりとギブアップ。
試合後、みちのくプロレスの選手から「練習に来ないから負けるんだよ。道場に来い」と激を飛ばされたカラスコ。円満な幕引きかと思われた直後、いきなり小鉄さんから強烈な張り手やキックで追い打ちをかけられ、ぐったりとした様子で逃げていった。「僕は練習しない奴が大嫌いなんだ」と小鉄さん。
ちなみに楽天-巨人の試合中、カラスコはいつものように球場をバイクで疾走しており、「手羽先」の損傷などはなかった模様。