仙台の夏の風物詩「仙台七夕まつり」が開幕し、初日から多くの市民や観光客らでにぎわいをみせている。
約3,000本の七夕飾りが仙台市中心部や市内の各商店街を彩り、酷暑の続く仙台に清涼感をもたらしている。伝統的な七つ飾りのほか、サッカーのワールドカップやアニメのキャラクター、県観光キャラクター「むすび丸」などをモチーフにした個性的なものも顔をそろえる。
エスパル仙台店(仙台市青葉区中央1)前には昨年に続き約20メートルの巨大吹き流しが、藤崎本館(一番町3)前には「100万人の笑顔」をテーマに市民の顔写真を使用した吹き流しがお目見え。仙台フォーラス(同)前には「妖怪」をテーマにしたミュージカル仕立ての「仕掛け七夕」が登場し、子どもたちの目を楽しませている。
今年は同祭が現在の日程で行われるようになって、ちょうど100年目。仙台市役所(国分町3)1階ギャラリーでは「仙台七夕祭 100周年記念展」が開催され、明治から昭和にかけての祭りの写真や映像を展示。企画した「風の時」編集部(宮城野区榴岡3)の佐藤正実編集長は「仙台の方にこそ見ていただき、地元の祭について他県の方々に話せるようになってもらえればうれしい」と話す。七夕飾りの傾向について、「老舗店舗は年々凝った作りになってきている一方、新たに進出した企業などでは本来の和紙ではない素材を使用するなど、全体的に二極化が進んでいるようだ」とも。
同祭協賛会事務局では期間中、例年を上回る220万人の人出を見込む。担当者は「今年も初日からたくさんの方々にご来場いただいている。厳しい暑さが見込まれているので、暑さ対策などに気を付けていただき、『仙台七夕』を堪能していただければ」と呼びかける。
今月8日まで。期間中、定禅寺通と勾当台公園市民広場では毎日17時から「伊達な七夕宵まつり」も行われている。