旧マリンピア松島水族館(以下、松島水族館)の思い出を振り返る企画展「10年目のHello, Goodbye. 松島水族館展」が現在、仙台うみの杜(もり)水族館(仙台市宮城野区中野4、TEL 022-355-2222)2階企画展示室で開催されている。
「10年目のHello, Goodbye. 松島水族館展」会場
1927(昭和2年)年4月にオープンし、2015(平成27)年、88年の歴史に幕を下ろした松島水族館。同年7月、生き物を引き継ぎ、東日本大震災からの復興を象徴する水族館として仙台うみの杜水族館がオープンした。
今年で10年の節目を迎え、松島水族館の思い出を共有し、未来へつなごうと同展を企画した。宮城在住クリエーターによるファンサイト「Hello, Goodbye. 松島水族館展」ディレクターの高平大輔さんと、仙台うみの杜水族館の社員が共同で「手作りの小さな展示空間」を設けた。
「思い出ウオール」として、同サイト掲載写真を中心に、松島水族館の元社員やかつて遊びに行っていた仙台うみの杜水族館のスタッフが選んだ思い出の写真を、エピソードと共に紹介。松島水族館のチケットやチラシ、スタッフユニホーム、ペンギンの足形スタンプを展示するほか、仙台うみの杜水族館に勤務する松島水族館元スタッフ11人の声を集めたドキュメンタリー映像「In my Life」を流す。仙台うみの杜水族館事業戦略担当の中川幾久子さんは「長く愛されてきた松島水族館だからこその歴史と温かさ感じる写真や、ドキュメンタリー映像を楽しんでもらえたら」と呼びかける。
期間中、来館者からも思い出の写真を募集する。「皆さまの思い出が企画展をより豊かなものする。懐かしい写真に当時のエピソードを添えて提供してもらえたら」と中川さん。
1階ミュージアムショップでは、1970~80年代に使われたイラストをプリントした「復刻キャラクター キッズロングスリーブシャツ」(3,300円)、1985年ごろに制作されたポストカードをモチーフにした「マリンガール&ユーユー ロングスリーブシャツ」(4,500円)を販売する。
中川さんは「仙台うみの杜水族館の生き物たち、飼育員たちの活躍にも触れてもらい、時代を超えた『水族館の持つ魅力』を感じてもらいたい。長く愛されていた松島水族館のように、地域の皆さまに愛される水族館を目指したい」と話す。
開館時間は9時~17時(最終入館は16時30分)。入館料は大人=2,400円ほか。今月24日まで。