11月11日の「チンアナゴの日」にちなんだイベントが現在、仙台うみの杜(もり)水族館(仙台市宮城野区中野4、TEL 022-355-2222)で開かれている。
チンアナゴは、高知県、琉球列島からインド洋、太平洋西部の熱帯域に分布し、サンゴ礁近くの砂底に生息するウナギ目アナゴ科の魚。チンアナゴが砂の中から体を出している姿が数字の「1」に似ており、群れで暮らす習性があることから、1年で最も1が多く並ぶ11月11日が「チンアナゴの日」として日本記念日協会に認定された。
同館ではチンアナゴ約40匹のほか、同じアナゴ科のニシキアナゴ約20匹、ホワイトスポッテッドガーデンイール約10匹を飼育する。「水族館の隠れた人気者であるチンアナゴの魅力をより知ってほしい」と、2016(平成28)年から毎年イベントを開催している。
通常の展示のほか、期間中は2階「世界のうみ アジアゾーン」チンアナゴ水槽内に砂底を透明の吸水性ポリマーにした「透明ビーズ水槽」を設置。同館魚類チームの角張博聡さんは「ゆらゆら揺れているチンアナゴだが、実は水流によって流れてくる小さな餌を待っている。その間、気になった隣のチンアナゴにちょっかいを出したり、威嚇してみたり、口を開けてけんかしてみたりする様子が観察できる。そういった行動も魅力の一つなので、遊びに来て水槽を眺めてもらえたら」と話す。
展示場所に近い通路の壁面では、担当飼育員が描いたイラストと合わせて、それぞれの種の特徴や性格、名前の由来を投影して紹介。チンアナゴの塗り絵用紙を同館ウェブサイトからダウンロード・印刷し、色を塗って1階総合案内に提出すると、壁面に投影される参加型企画も用意する。
1階ミュージアムショップでは、ぬいぐるみや文房具、カトラリー、マグカップ、タオルなど、チンアナゴ・ニシキアナゴグッズ約30種類を集めたコーナーを展開。2階グッズ売り場では、チンアナゴのぬいぐるみが当たる「チンアナゴくじ」(1回1,500円)を用意する。
11日は11時11分から、毎年人気の「チンアナゴの日 特別バックヤードツアー」を開催。普段は見ることができないチンアナゴ水槽の裏側を紹介する。所要時間は約20分。参加料は500円。定員は11人(当日申し込み先着順)。
同館広報担当者の佐藤優奈さんは「魚らしからぬ、ゆらゆら揺れるかわいらしい姿を見せる水族館の人気者・チンアナゴにスポットライトを当てたイベントとなっている。参加型企画も用意したので、皆さまと一緒に楽しめたら」と呼びかける。
開館時間は9時~17時(最終入館は16時30分)。入館料は大人=2,400円ほか。今月16日まで。