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仙台市博物館で「徳川十五代将軍展」 家康ゆかりの品、歴代将軍甲冑も一堂に

2代将軍秀忠から15代将軍慶喜まで歴代将軍の甲冑が並ぶ「第3章 歴代将軍ゆかりの武器・武具」

2代将軍秀忠から15代将軍慶喜まで歴代将軍の甲冑が並ぶ「第3章 歴代将軍ゆかりの武器・武具」

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 徳川家康を祭る久能山東照宮(静岡市)の宝物を紹介する特別展「徳川十五代将軍展~国宝・久能山東照宮の名宝~」が9月12日、仙台市博物館(仙台市青葉区川内、TEL 022-225-3074)で始まった。主催は、仙台市博物館、東北放送、河北新報社で構成する実行委員会。

「金扇馬標」と「金陀美具足」

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 江戸幕府を開き、天下太平の礎を築いた徳川家康は1616年、駿府城で75年の生涯を閉じ、亡きがらは遺言により久能山に移された。久能山東照宮は、徳川家康を祭る霊廟(れいびょう)として1617年に創建。併設する久能山東照宮博物館には、徳川家から奉納された家康所用の甲冑(かっちゅう)や晩年の暮らしの中で使っていた品々、徳川歴代将軍の武器や武具、歴代将軍直筆の書画類など、宝物2000点以上を所蔵している。

 同展では、それらの中から国宝2件、重要文化財31件を含む約100点を、4章に分けて展示する。前期(10月5日まで)、後期(10月7日~11月9日)で一部を入れ替える。

 第1章「久能山東照宮と徳川家康」では、家康が桶狭間の戦いの前哨戦で着用したとされる「金陀美具足(きんだみぐそく)」(重文、桃山~江戸時代初期、前期展示)や、関ケ原の戦いや大坂の陣で着用したと伝わる「歯朶(しだ)具足」(重文、桃山~江戸時代初期、後期展示)、大きさ約2メートルの「金扇馬標(きんせんうまじるし)」(桃山~江戸時代初期)、家康の愛刀「太刀 切付銘 妙純傳持(みょうじゅんでんじ)、ソハヤノツルキ/ウツスナリ」(重文、鎌倉時代、前期展示)などを展示する。

 第2章「徳川家康愛用の品々」では晩年の家康の人柄がしのばれる愛用の品々を紹介する。

 第3章「歴代将軍ゆかりの武器・武具」では、2代将軍秀忠の「茶糸威(ちゃいとおどし)具足」(江戸時代前期)から15代将軍慶喜の「卯花威(うのはなおどし)胴丸」(江戸時代末期)まで、徳川歴代将軍の甲冑(かっちゅう)を一堂に紹介する。久能山東照宮・宮司の姫岡恭彦さんは「2代将軍の甲冑は日本に1つしか現存していない。徳川歴代将軍の甲冑が一堂に会する様子は圧巻で、貴重な機会なので見てもらいたい」と話す。

 第4章「歴代将軍の嗜(たしな)み」では歴代将軍直筆の書画など将軍の個性を伝える品々を紹介する。

 姫岡さんは「家康公は日本の国の平和と国民の安全を願って、平和の神様としてお祭りされている。家康公の平和に対する思いを仙台・宮城、東北の皆さまに体感してもらえれば」と呼びかける。

 開館時間は9時~16時45分(入館は16時15分まで)。月曜休館(祝日の場合は翌日)。9月15日・22日、10月13日・14日、11月3日は開館。観覧料は、一般=1,600円、高校・大学生=1,300円、小・中学生=900円。11月9日まで。

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