「BOOK SPACE(ブックスペース) あらえみし」(仙台市青葉区一番町3)が仙台フォーラス3階にオープンして3カ月がたった。
仙台の出版社「荒蝦夷(あらえみし)」(宮城野区榴岡4)が運営するブックスペース。店舗面積は約18坪。「本をめぐる楽しみ」を発信することをテーマに、文芸書、人文書、エッセー、全集、画集、レシピ本、絵本、雑誌、コミックなど、さまざまなジャンルの書籍を、古書・新刊合わせて約2万点取りそろえ、中古レコードや古道具なども販売。店内にはカフェ「Re LOOP(リループ)」を併設する。
古書コーナーでは、荒蝦夷が運営する「古本あらえみし」をはじめ、「阿武隈書房」(青葉区本町1)、ジェイルハウスブック(若林区上飯田1)、香澄堂書店(山形市)の古書を販売。入り口付近に設けた新刊コーナーでは、全国の出版社が月替わりで独自のフェアを展開する。今月16日までは「角川ホラー文庫創刊30周年&『怪と幽』13号刊行記念『お化け本フェア』」、17日からは「平凡社ブックフェア 東洋文庫バーゲンブック」。
そのほか、荒蝦夷、河北新報出版センター、東北大学出版会、プレスアートの新刊を並べる地元出版社コーナー、全国に流通していない出版社を紹介する地方出版社コーナーも用意。作家によるトークショーや、本をテーマにした朗読劇などのイベントも毎月企画し、店内のレイアウトや商品の入れ替えも随時行っていくという。
利用者層は年配者から学生までと幅広い。荒蝦夷の千葉由香さんは「以前一番町の通りには本屋がたくさんあったが、今はなくなってしまって、こういう場所に欲しかったという方たちが寄ってくれる。中には30年ぶりにフォーラスに来たという方もいた」と話す。
「本が好きな人が集まる場にしたいとの思いから、ブックストアやブックショップではなく、ブックスペースとした。イベントをやっているとか、コーナーが入れ替わっているとか、いつ来ても何かがあり、何回来ても前と違うスペースなので、2度でも3度でも立ち寄ってもらえたら」と呼びかける。
営業時間は10時~20時(カフェは12時から)。月曜定休。