新緑の杜(もり)の都をランナーが駆け抜ける「仙台国際ハーフマラソン大会2022チャレンジレース」が5月8日、仙台市内で開かれる。7日に特別招待選手の記者会見が行われ、神野大地選手らが意気込みを語った。
「仙台国際ハーフマラソン大会」は1991(平成3)年に「仙台ハーフマラソン大会」として始まり、現在では仙台の初夏の風物詩として市民に親しまれている。一昨年と昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止し、3年ぶりの開催となる。
前回の2019年はハーフ(21.0975キロ)、5キロ、2キロ、合わせて1万3198人が参加したが、今年は「チャレンジレース」として種目をハーフのみとし、定員を男子・女子・車いす計4000人に制限して開催。恒例だった市民広場での前日祭・当日祭、仙台すずめ踊りなどでランナーを激励する沿道応援は行わない。
特別招待選手として、男子は箱根駅伝で「山の神」として活躍し2024年パリ五輪のマラソン代表選考会(MGC)出場権を獲得している神野選手、女子は2021年の東京五輪に出場した前田穂南選手、車いすは東京パラリンピック7位入賞で日本記録保持者の鈴木朋樹選手が出場。同じく特別招待として出場予定だった男子の川内優輝選手は体調不良、設楽悠太選手はコンディション不良により欠場となった。大会を盛り上げる特別ゲストランナーとして、東京五輪6位入賞の大迫傑選手が参加する。
記者会見で神野選手は「けがもあって思うような練習ができなかったが、4月になって、仙台ハーフで戦えると自信を持って言えるだけの練習をこなすことができた。62分台を目標に走り、日本人トップも狙いたい。勇気ある走りを届けられたら」と意気込んだ。
前田選手も去年の秋以降、故障の影響で練習が積めなかったという。「春以降から徐々に調子も走りのリズムも戻ってきている。明日は今の状態を把握して、自分らしく楽しんでしっかり走り切りたい。自己ベストを狙えれば」と話す。「私自身久々のレースで、元気を届けられるような走りができたら」とも。
鈴木選手は「東京パラリンピックで記録が伸びなかったとこともあって、自分に足りないものを見つめ直して冬はトレーニングに取り組んできた」と言い、「自分がレースを引っ張る展開になると思う。大会新記録を狙って、今の自分が出せるように頑張りたい」と意欲を見せた。「まだまだパラスポーツへの注目度は低いと思っている。私が仙台ハーフを走ることで一人でも多くの方に車いすマラソンの楽しさを知ってもらえたら」と期待を寄せる。
8日は弘進ゴムアスリートパーク仙台を9時45分の車いすから順にスタート。走行コースとなる市内の道路では9時10分~12時50分に交通規制が行われ、それに伴い路線バス、高速バスの経路変更や運休がある。