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石巻の中学校で車いすバスケ体験授業 元日本代表主将が「チャレンジ」伝える

シュートを披露する根木さん。立て続けに決め生徒たちから歓声が上がった

シュートを披露する根木さん。立て続けに決め生徒たちから歓声が上がった

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 日本財団パラリンピックサポートセンターが主催するパラスポーツ体験型出前授業「あすチャレ!スクール」が3月9日、石巻市立住吉中学校で行われた。

バスケットボールを持ちながらの車いす操作を体験する生徒たち

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 スポーツを通じ共生社会への気付きや学びの機会を提供する「あすチャレ!(明日へのチャレンジ)」プログラムの一つとして、2016(平成28)年4月に始まった「あすチャレ!スクール」。昨年までに全国の小中高で1090回行い、約16万人の児童生徒が受講している。

 今回講師を務めたのは、2000年シドニーパラリンピック男子車いすバスケットボール日本代表主将の根木慎志さん。これまで講師として被災地を訪問し子どもたちの笑顔を見てきた根木さんの「震災から10年の今年、コロナ禍の中ではあるが、どうしても被災地の学校を訪問したい」という思いから実施にこぎ着けた。

 当日は同校の1年生78人が参加。講話や車いすバスケットのデモンストレーション、全生徒参加の車いすリレーなど、約1時間30分にわたる授業を通して根木さんと生徒たちが交流を深めた。授業を終え、参加した鈴木崇太さんは「障がいがあっても楽しいことをやっている人がいっぱいいると知った。挑戦することは恥ずかしいことではないんだなと改めて思った」、鈴木謙吾さんは「目標を持つことの大切さが分かった。これからくじけそうになった時に、今日の講演を思い出したい」と話した。

 「パラアスリートたちは誰もができないと諦めてしまいそうなことを、さまざまな工夫や努力で『できる』に変えてチャレンジしている。パラスポーツを通じて、チャレンジすることの素晴らしさを伝えられたら」と根木さん。「学校生活の中で不安なこともいっぱいあると思うが、今日のように応援し、励まし合い、工夫しながら、いろんなことにチャレンジしてほしい」とエールを送った。

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