スパイスカレーに魅了された男性、スパイスミムラさんが手掛ける「カリーハウス マシャーラ」が間借り営業を始めて3カ月がたつ。
スパイスミムラこと三村誠さんは仙台市出身の45歳で、牛丼チェーン店やラーメン店など約20年間飲食に携わってきた。10年ほど前にインターネットでスパイスから作るカレーのレシピを見て興味を持ち、スパイスを買い集めて作ったところ、「味はさておき、とにかく楽しかった」のがきっかけでのめり込んでいく。
2018(平成30)年7月から宮城野区田子にあるカレー店「3 FLAVOR CURRY(スリー フレーバーカレー)」で働きながら、就業時間以外も自身のカレーを追求している。「創意工夫を凝らし、食に限らず良いと思ったことは取り入れられるようにチャレンジしている。特にスパイスの香りの出し方やスープの取り方などは常に試行錯誤している」という。
今年6月、スリー フレーバーカレー定休日の月曜に間借り営業を開始。7月からは地下鉄北四番丁駅近くの居酒屋「トリとヤサイとサケ ともやん」(青葉区木町通2)でも日曜に間借り営業を始めた。「修業先の師匠が実店舗を持つ前に経験を積みながらお客さまを増やした方がいいと、定休日に店を貸していただけた。ともやんの店主はコロナ禍を心配してくれて、力になりたいと間借りの場を提供してくださった」と三村さん。
スリー フレーバーカレーでは、世界の料理を副菜にした「地球征服カレー」(1,000円)を30食限定で提供する。カレーソースがマイルドで食べやすく仕上がっており、副菜をまぜて食べることで味の変化を楽しめる。ともやんでは、イスラエルの卵料理・シャクシュカをカレーにアレンジした「シャクシュカリー」(1,000円)、「炙(あぶ)りチーズ・シャクシュカリー」(1,100円)を合わせて30食、「夏季限定 冷やしカレー&特製ラッシー」(1,100円)を10食限定で提供している。炙りチーズ・シャクシュカリーはトマトの酸味・うま味とチーズのうま味の相乗効果で「カレーっぽくないが、しっかりカレーになっている」。
両店とも20~40代のカレー好きが多く利用しているという。「これまでチェーン店で店長経験があったが、それとは違った自営ならではのプレッシャーや楽しさを感じている。毎週のメニュー決めなど大変だが、リピートしてくださるお客さまが増えていることがうれしい」と三村さん。「実店舗を持って地域貢献できるようになり、実力を付けて東北のカレーを盛り上げられれば」と意気込む。
営業日時は、スリー フレーバーカレー=月曜11時~15時、17~20時、ともやん=日曜11時~15時(いずれもカレーがなくなり次第終了)。