仙台市博物館(仙台市青葉区川内、TEL 022-225-3074)で7月21日、「旬の常設展2020夏 特集展示『支倉常長帰国400年』」が始まった。
新型コロナウイルス感染症拡大防止のため4月11日から臨時休館していた同館。政府による緊急事態宣言の解除に伴い、感染予防対策を講じて5月19日に再開した。
常設展は春夏秋冬の季節ごとにテーマを設置し、旬の作品や資料を展示する。今夏は感染拡大防止の観点から開催見送りとなった支倉常長帰国400年記念企画展「東アジアとヨーロッパー伊達政宗が見た世界」に代わり、同展のエッセンスを詰め込んだ特集展示を行う。
特集展示室では「世界の中の日本」と題し、伊達政宗によってスペイン、ローマへと派遣された慶長遣欧使節の旅の背景にあった16世紀から17世紀にかけての日本と海外との交流の歴史を、古地図や絵画、工芸品などから紹介する。
コレクション展示室2では「文書と記録でたどる支倉常長の旅」と題し、国内外に残された文書と記録から、支倉常長と慶長遣欧使節一行の旅の軌跡を紹介。テーマ展示室2では、「ローマ市公民権証書」などユネスコ記憶遺産3点を含む国宝「慶長遣欧使節関係資料」全47点を6年半ぶりに一挙公開する。総合展示室でも「支倉常長帰国400年」をテーマに一部関連展示を行う。
担当学芸員は「支倉常長帰国400年という節目の年に、旅の足跡をたどっていただけるような展示になっている」と話す。
開館時間は9時~16時45分(入館は16時15分まで)。月曜休館(8月10日、9月21日は開館し、8月11日、9月23日休館)。観覧料は、一般・大学生=460円、高校生=230円、小・中学生=110円。9月13日まで(総合展示室の展示は9月22日まで)。
感染予防対策として、手指消毒用アルコールの設置や館内各所の消毒を行い、一部設備やサービスを休止。来館者にはマスク着用、小まめな手洗いや手指消毒、混雑時の入場制限、ソーシャルディスタンス確保を求める。