「復興の火」として3月21日、東京五輪の聖火がJR仙台駅東口の東西自由通路で展示された。
「復興の火」は、「Hope Lights Our Way/希望の道を、つなごう。」をコンセプトとする東京2020五輪聖火リレーの一環として企画された。リレーに先立ち東日本大震災の被災地の人たちに聖火を見てもらおうと、20日~25日に宮城・岩手・福島の被災3県を巡回する。
ギリシャで採火された聖火は、20日に特別輸送機「TOKYO 2020号」で東松島市の航空自衛隊松島基地に到着。石巻市の石巻南浜津波復興祈念公園に展示された。翌21日、仙台駅東口の東西自由通路に特設されたステージ上に展示され、セレモニー後の13時45分から一般公開が行われた。
「復興の火」がともる聖火皿は、聖火リレーで用いられるトーチと同じく桜の花をモチーフにしたデザイン。高さ約150センチ・幅77センチ・奥行き75センチ、重量約200キロ。主な素材はアルミニウムで、復興仮設住宅のアルミ建築廃材が一部使われている。
聖火を一目見ようと県内外から多くの観覧者が押し寄せ、西口のペデストリアンデッキまで列を作り、待ち時間は2~3時間にもなった。予想を大幅に上回る観覧者が集まったため、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、待機列への並びを16時ごろに一時中止。16時30分ごろから再開したが、歩行者が立ち止まらないよう写真撮影は禁止とし、過度な密集状態が発生しないように配慮して運営し、19時に終了した。
22日には岩手県に移動し三陸鉄道宮古駅を出発した「SL銀河」車内で展示された。23日は大船渡市(キャッセン大船渡)、24日は福島県福島市(福島駅)、25日はいわき市(アクアマリンパーク)で展示される。