名古屋城の大天守に黄金に輝く「金のシャチホコ」の実物大レプリカが3月27日、仙台空港2階・国内線保安検査場前にお目見えした。
「尾張名古屋は城でもつ」のフレーズで知られる名古屋城。その大天守で黄金に輝く「金のシャチホコ」は築城以来400年の歳月を越え、地元の誇りとして愛され続けている。
実物大レプリカは1984(昭和59)年に開かれた「名古屋城博」の収益金を基に製作されたもので、名古屋市が保有。高さ約3メートル、幅約3メートル、重さ100キロ。FRP樹脂の表面に24金の金箔1800枚が張られている。
名古屋の観光PRを目的に中部国際空港セントレアから就航する国内空港を巡回する「金シャチキャラバン」の一環として今回、中部国際空港セントレア、仙台国際空港、名古屋市、坂角総本舗(愛知県東海市)と連携し、初めて仙台空港に展示された。
27日のお披露目セレモニーには、名古屋城を拠点に活動する「名古屋おもてなし武将隊」の織田信長さん、哉太郎さん、奥州・仙台おもてなし集団「伊達武将隊」の伊達政宗さん、茂庭綱元さん、支倉常長さん、松尾芭蕉さんが参加。レプリカの除幕と説明、名古屋おもてなし武将隊による演武、名古屋の観光PRなどを行った。
「われら名古屋城の居城にある金シャチを仙台空港に設置したでな。実寸大が目の前に見られるというのは名古屋城でもない景色。この機会に仙台空港でこの金シャチを見て、この本物が載っかっている名古屋城にも来てほしい」と織田信長さん。「名古屋城本丸御殿というものが昨年6月に総工費150億円をかけて完成いたした。木造平屋建ての150億円の家というのはおそらく日の本で名古屋にしかないでな。殿様しか入れなかったものが今は観光客が入場料500円だけで自由に出入りでき、将軍専用のお風呂ものぞける。そういったものを一度見に来てほしい」とアピールした。
伊達政宗さんは「この政宗も現世で尾張名古屋を訪れた際には、いつも金シャチを眺めて帰ってきたわけじゃが。あらためてこうして目の前で見ると、その大きさに驚くばかりじゃ。わしの背丈の倍はあろう」と話し、「残念なことに仙台には今は城が残っておらんが、名古屋城にはこの大きさのシャチホコが実際に載っておる。その様を、この仙台空港で仙台の民に体感してもらいたい」と呼び掛ける。
期間中、奇跡的に戦災を逃れた名古屋城本丸御殿のふすま絵で、国の重要文化財に指定されている「竹林豹虎図」のパネルも展示する。5月7日まで。