東日本の駅弁最高峰を決める「駅弁味の陣2017」の結果が12月18日に発表され、宮城の駅弁「伯養軒の炙(あぶ)りえんがわずし」が「味覚賞」を受賞した。
駅弁味の陣は「地域の特色を生かした駅弁を通して、地域活性化を推進すること」を目的に、JR東日本が2012年から行っている。6回目を迎える今年はJR東日本発足30周年を記念し、管内の1都16県から100年以上の歴史を持つ駅弁や復刻駅弁のほか、知名度抜群の定番商品など過去最多の63品がエントリー。最高賞の「駅弁大将軍」をはじめ12賞を決定した。
同駅弁は、ウェルネス伯養軒(名取市)が今年4月28日に販売を始めた。同社担当者は「当社でもともと販売している『笹巻きえんがわずし』のおいしさをもっと知っていただくために、異なるバージョンにチャレンジした」と開発の経緯を話す。「カレイのえんがわの表面を一つ一つバーナーであぶり、香ばしさを加えた商品で、脂ののったエンガワの醍醐味(だいごみ)を風味豊かなシソの葉入りシャリでお楽しみいただける。しょうゆのほか、塩も添付しており、ライムの香りと共によりさっぱりと食べられる」のが特徴という。
味覚賞は、はがき投票の結果、最も「味」の評価が高かった駅弁に与えられる。投票者からは、「トロっとしたエンガワのうま味あふれる油が燻(いぶ)されていておいしかった」「ライムと塩で食べた。絶品だった」などの声があったという。同担当者は「何よりも『味』で評価頂けたことがうれしい。これからもお客さまに喜ばれる駅弁を作っていきたい」と意気込みを新たにする。
価格は1,250円。仙台駅のほか、東京駅、高崎駅、駅弁イベントなどで販売する。
仙台の駅弁ではほかに、今年新しく発売した駅弁のうち、はがき投票で最も総合評価が高かったものに贈られる「初陣賞」を「政宗公御膳」(日本レストランエンタプライズ、1,200円)が獲得した。