「カメイ美術館」(仙台市青葉区五橋1、TEL 022-264-6543)で現在、「MEXIKOKESHI(メキシこけし)」展が開かれている。
1614(慶長19)年に仙台藩主伊達政宗公の家臣・支倉常長率いる慶長遣欧使節がメキシコのアカプルコ市に上陸したことが縁で、仙台市は同市と姉妹都市提携を結んでいる。同展は同使節のメキシコ到着400年を記念し、同国との文化的相互理解を促進することを目的に企画。「メキシこけし」プロジェクトを手掛けるメキシコ政府観光局スタッフの志田朝美さんが企画した。
「メキシこけし」は、東北の民芸品「こけし」にメキシコのさまざまな先住民の工芸職人が絵付けしたアートこけし。今回の展示に当たって、木彫り・漆・オリラナ・ヤシの葉細工・ボール紙細工・彩色陶器などの職人約20人が参加。仙台市在住の遠刈田系こけし工人・佐藤康広さんがひいた木地を使い、メキシコの工芸職人たちの手工芸品づくりの技法を生かして絵付けを施した。
会場内では、メキシこけしと共に各工芸職人が手掛けた手工芸品も併せて展示し、メキシコの景勝地や建築物についてもパネルで紹介。「番外編」として、東北の伝統こけし工人がメキシコをテーマに制作したメキシこけし展示のほか、館内ショップではメキシこけしやメキシコの手工芸品を販売する。
志田さんは「メキシコ好きの方がこけしに、こけし愛好家の方がメキシコに関心を持つきっかけになれば」と期待を寄せる。
開館時間は10時~17時(入館は30分前まで)。月曜休館(祝日の場合は開館)。入館料は300円(65歳以上、高校生以下は無料)。2月22日まで。最終日にはメキシコの先住民、ウイチョール族によるビーズ細工のワークショップも開催する(参加費4,000円、要予約)。