せんだいメディアテーク（仙台市青葉区春日町）で3月30日、大宮エリーさんの個展「思いを伝えるということ展」が始まった。

「言葉のプレパラート」

　映画監督・演出家・脚本家など多彩に活躍する大宮さんの初の個展として、昨年2月に東京・渋谷で開催した同展。1万2000人を動員し、続く京都・札幌会場でも共に8000人を動員し話題を集めた。

　「思いを伝える」という行動から喚起される「心細さ」「高揚感」「切なさ」「感動」など8つの状態を、オリジナルで造作したインスタレーションと書き下ろしのショートストーリーで構成。展示内容は、箱の中に手を入れ、触れた感触で喜び・悲しみ・憂鬱（ゆううつ）・嫉妬など心の状態を感じる「心の箱」、不安・心もとなさ・怖さを表現し、来場者が実際に渡ることができる「心細い平均台」、本の中のプレパラートを顕微鏡でのぞくと言葉が見える「言葉のプレパラート」などの体験型作品。

　「触ったり、入れたり、のぞいたり、開いたりと、心の冒険を楽しんでほしい」と大宮さん。「終了後に『えー知らなかった、行きたかった…』と思われたら残念なので、ぜひたくさんの方に、期間中何度でも来てもらえれば」と呼び掛ける。

　開催時間は10時～19時。4月9日まで（4日は休展）。入場料は500円。期間中、大宮さんとゲストによるギャラリートークも実施する。2日＝村上純さん（しずる）、5日＝MISIAさん。参加無料だが、同展のチケットと事前申し込みが必要。