仙台市泉区の商業施設「SELVA（セルバ）」で3月28日から、「春の弁慶フェア」が行われる。

「世界一デカい弁慶像」

　コンテンツ制作会社「バーグハンバーグバーグ」（東京都目黒区）が、同社初の地域振興プロジェクトとして手掛ける同企画。地元・仙台を盛り上げたいというセルバが、「地域振興のプロ」を自称する同社にプロジェクトを依頼した。同社のシモダテツヤ社長は「正直、仙台に一度も行ったことはなかったが、プロなので大丈夫」と自信を見せる。

　同社では検討の末、「弁慶」をイメージキャラに起用することを決定。理由は「かっこいい」「見た目が大きい」「いっぱい矢が刺さってる」こと。「仙台と言えば弁慶。直感的にそう思った。『仙台とは何も関係ないな』とも思ったが、言わなきゃバレないだろうと自分の直感を信じて弁慶に賭けた」（シモダさん）。

　「世界一デカい弁慶像の建造」「オシャレな弁慶マネキンの設置」など5つの企画を提案。「弁慶像の建造には莫大（ばくだい）な経費がかかる」「怖くて誰も服を買わなくなってしまいそうだ」などの理由で交渉が難航する中、まずは同施設新マスコットキャラクターを利用客による人気投票で決めることにした。

　マスコットキャラの候補は「矢が20本刺さった弁慶」「矢が50本刺さった弁慶」「矢が100本以上刺さった弁慶」の3種類。矢の本数しか違いがないようにも見えるが「弁慶を作る上で最も悩むのが『刺さっている矢の本数』。われわれが一番頭を悩ませているところなので、ぜひ皆さんのご意見をお聞かせいただきたい」とシモダさん。

　セルバ統括支配人の佐藤敬二さんは「最初は何かの間違いだと思った」と驚きを隠せない。「ひょっとしたら弁慶は仙台で生まれたのだろうかと思って調べたが、やっぱり何も関係なかった。それでも発表してしまった以上、『春の弁慶フェア』をやらざるを得ない」と、対応に追われる。

　人気投票の期間は3月28日～4月1日。場所はセルバ2階センターコート。セルバでは併せて開業14周年祭も実施する。4月2日まで。