東北大学大学院工学研究科都市・建築学専攻は11月、「せんだいスクール・オブ・デザイン」を開講する。
さまざまな業種・領域との連携やグローバルな交流、テクノロジーの活用などを通して地域の課題を解決する人材を養成するのが目的の同スクール。仙台市と連携し、独立行政法人科学技術振興機構(JST)のプログラム「地域再生人材創出拠点の形成」の一環として2015年3月まで実施する。
中心となるのは、社会人クリエーターと大学院生が共同で具体的なプロジェクトに取り組む少人数のデザイン・スタジオ「PBL(Project Based Learning)スタジオ」。初年度秋学期はメディア軸「ウェブの時代に紙の媒体ができること」、社会軸「まちなか映画館の再生による市街地活性化策のデザイン」、コミュニケーション軸「映像と建造環境のハイブリッド・デザイン」など5科目を開講。
そのほか、同大学が蓄積する先端教育を活用しながらデザインの可能性を広げるリサーチ・スタジオ「Futureラボ」、さまざまな分野の講師を招き領域横断的に学ぶ「Interactiveレクチャ」も用意。各科目の講師は同学の教員に加え、国内外で活躍する建築家や各分野の専門家が務める。
「さまざまな規範を持つ地域のクリエーターと大学院生が集まり、具体的なテーマを設けて双方向的に学び合う場。立体的な守備範囲を持った、地域再生に資するタフな人材になっていただくことを期待している」と同スクール教員の本江正茂准教授。
現在、受講者を募集している。対象は、建築・デザイン・映像・音楽・編集・システム開発などのクリエーティブ業務に一定期間携わっている社会人と、建築・デザイン系の大学院生。募集定員は各15人程度で、ポートフォリオ審査と面接で選考する。受講無料。応募締め切りは今月12日。